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052:願い ページ3

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「救急車を呼んでくれた子が言ってたんだけど、大ちゃんが階段から落ちる前に急に会話が成り立たなくなったって。

ぼーっとして目の焦点があってなくて、ふらふら〜って階段踏み外したって言ってた。



この突然頭がぼーっとしちゃうのは記憶がなくなる合図みたいなものだって俺は考えてる。



これからまた新しい症状が出てくるかもしれない。
大ちゃんの安全を考えたら、やっぱり入院してほしいな。」








病気は着々と進行していて、残り50日というタイムリミットも定かではない。



もっと早くに記憶を全て失ってしまうかもしれない。



この期限はあくまで過去の症例を参考にしたもので、大ちゃんに当てはまるかどうかはわからない。




まだ謎が多い病気だけど、目の届く範囲にいてくれたら……きっとすぐに対処できるはずだから。








「……わかった。光くんが俺のために言ってくれてることはわかってるから、、、明日退院したら家に荷物取りに帰るね。それで、そのまま入院するね。」





いのちゃんも光くんも薮ちゃんもいるんだから、嫌じゃないよって笑ってくれた大ちゃん。






最後に少しでも楽しい思い出をつくれたらいいな。










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作者名:* 白 雪 | 作成日時:2023年4月13日 0時

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