ココロのトビラ Ⅳ (ページ31)

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慧 side

目を覚ましたら暗い部屋に閉じこまれてて、何も見えない。

あれ、俺どうしてこんな所にいるんだっけ？って鈍い頭の記憶を思い起こす。

そうだ…大ちゃんと占いの館に入って…変な薬嗅がされて…それで…

大ちゃんは…？

「大ちゃん？大ちゃん！いたら返事して！」

俺の声が響くだけで、物音ひとつ聞こえない。

誰かがいる気配もない。

恐らく誘拐…？一刻も早く助けを呼ばないと…

幸い、拘束も何もされてなくて、ポケットに手を突っ込むとスマートフォンの感触。

「よかった…取られてない…」

電源を入れると、光や宏太からの不在着信が入ってて、時刻は午後4時半を過ぎていた。

急いで、宏太に電話をかける。

何回かの発信音の後に、宏太の苛立った声が聞こえた。

宏「慧、おまえ今どこにいる？大貴とも連絡取れないし…4時に落ち合う約束だっただろ？
なんで電話出ないんだよ…」

宏太の声を聞いたら安心して泣きそうになったけど、やっとのことで声をしぼりだす。

慧「……大ちゃんが！！危ないかもしれない…！」

宏「…どういうこと？」

慧「別棟二階、占いの館ってとこで変な薬嗅がされて…俺は今目が覚めた。でも、大ちゃんの姿が見当たらない。もしかしたら…俺たちを襲った犯人といるかも…」

宏「大貴のGPS調べて位置情報探ってみる。
慧もそこにいろ、助けに行く。」

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