三十三 ページ46
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次の瞬間、彼女の身体と陰摩羅鬼は完全に引き離された。
"おのれ……おのれおのれおのれ！！！
人間如きが我を封じられると思うな。この怨み、いつか必ず晴らしてやろうぞ。必ずっ……！"
その言葉を聞いて、最後の一本を描く。
陰摩羅鬼はたちまち光に包まれ、そのまま朽ち果てていった。
陰摩羅鬼の羽の一つ一つが小さな光となり、私達に降り注いだ。
「……A」
ホソクの声に、彼女はゆっくりとその目を開けた。
「ホソク、様……」
「うん。俺だよ」
「……どうして、ここに？」
「Aに会いに来た」
そう言って、愛しそうに彼女を見つめながらそっと抱きしめた。
「……ねえ、A」
「……はい」
「あの時、気付いてあげられなくてごめん。Aは一人で苦しんでいたのにっ……俺はずっと、Aに守られてばかりでっ」
抱きしめながら涙を流すホソクの背中を優しく撫でる彼女。
そこに言葉はなくとも、二人がどれだけ互いを想い合っているのかが分かる。
そこに、私達が入り込める隙はなかった。
「謝らないで。私はホソク様の笑顔が大好きなのです。
貴方には、いつまでも笑っていてほしい」
「っ、Aっ……！」
少しずつ消えかけていく身体。
本来ならば死者であった彼女は、陰摩羅鬼になることによってその命を保っていた。
陰摩羅鬼を倒した今、彼女の身体は長くはもたない。
そして、消え始めているということは成仏しかけているということ。もしかしたら、彼女は初めから何も恨んでなどいなかったのかもしれないね。
「いやだっ……まだ、まだ何も伝えてないっ！」
「……ホソク様。私は幸せです。
こんなにもたくさんの愛を頂けて。心から愛せる方に出会えた。
私のような者が貴方に愛されたこと自体、奇跡なのです。
だからどうか、ご自分を責めないで」
「っ……わかった。わかったからっ、もう何も言うなっ」
「私はいつまでも、貴方をお慕い申しております。
Aの心は、いつも貴方のお側に……」
「……Aっ！」
"ホソク、さま……あい、して……"
その言葉を最後に、彼女の身体は光となって消えた。
最期まで、彼女はホソクのことを想っていた。心から、愛していた。
それは紛れもない事実。
「っ、……あぁぁぁっ！！」
小さな光の粒が、いつまでもホソクの涙を照らしていた。
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閔(プロフ) - あすきさん» 更新ゆっくりでごめんなさい...！（ ; ; ） 読んでくださって本当に嬉しいです！ありがとうございます(*^^*) うふふ。まだ出てきていないメンバーがそれぞれどんは妖怪になるのか、ぜひお楽しみに！ゆっくりにはなりますが、これからも頑張ります！ (2020年7月22日 18時) (
レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
あすき(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからどんなメンバーがどんな妖怪になるのか楽しみです！これからも応援してます！ (2020年7月19日 19時) (レス) id: a838b5fe09 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - yumemiさん» こんにちは。わぁ...世界観からストーリー構成まで！細かなところまで見てくださって本当に嬉しいです！(*´∀｀*) メンバーの妖怪設定については完全に私の妄想&好みですが、気に入っていただけてよかったです！今後のメンバーもお楽しみに！これからも頑張ります！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: f8df806129 (このIDを非表示/違反報告)
yumemi(プロフ) - こんばんは。楽しく読ませていただいている者です。独特の世界観がとてもとても好きで、仲間が増えていくストーリー構成にも惹きつけられます。これからも応援しています！(ジミンの妖狐とユンギの化け猫が秀逸すぎます!) (2020年5月23日 0時) (レス) id: 692b90f925 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - uniさん» ちむちゃん！読んでくれてありがとう(*´∀｀*) その一言だけで頑張れます...（ ; ; ）ゆっくり頑張っていこうと思います...！ちむちゃんも自分のペースでね。お互い頑張ろう！ (2020年5月20日 22時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：閔
| 作成日時：2020年5月18日 23時
