三十一 ページ44
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「……ヤツの中にある彼女の意識を覚ますには、まず彼女ことを強く願う必要がある。それは彼女と強い絆で結ばれている人物でなければならない。これは、ホソクに任せるよ」
「分かった」
「それから、ヤツを倒すにはヤツの姿を絵に描かいて封じ込めなければならない。それは私がするから、ユンギとジミンはヤツの意識を私に向かないようにしてほしい。
この役目は非常に危険だ。……もし無理なら、無理強いは」
「何言ってるの」
「とんだ阿呆だな」
二人は当たり前だ、と言うように笑っていた。
……あぁ。私はいつの間にこんなに素晴らしい仲間を持ったのだろう。
「よし。じゃあ早速作戦開始だ」
三人が返事をすると同時に、陰摩羅鬼が呻き声をあげながら起き上がった。
"何故だ……何故妖が人間の味方をするっ！
人間など皆同じだ。所詮は己の利益のことしか考えていない下等な生物ではないか。
信じたところで結局は裏切られるのだ"
尖った言葉の裏にある悲痛な叫び。
陰摩羅鬼は死体が化けたものであると同時に、その死者の恨みや憎しみが妖となって現れたもの。
つまりは、この姿もまた彼女の本当の姿なのだ。
「ホソク。とにかく語りかけるんだ。彼女の意識はヤツの奥底に眠っている。それを呼び覚まさなければ彼女は救われない」
「……分かった」
ホソクが立ち上がると同時に、ユンギとジミンも動き出す。
二人が陰摩羅鬼の注意を逸らしている間、私はあらかじめ用意しておいた紙と筆を取り、一本ずつ線を繋いでいく。
"うっ……ぐぁっ……おのれ、貴様らっ！！"
「ぐっ……！」
「……クソッ」
怒りが頂点に達した陰摩羅鬼の一撃によって、二人が私の上に投げ飛ばされる。
二人の重みと強く頭を打った衝撃によって意識が朦朧とする。
辛うじて見えたヤツの身体の中央には、一筋の光が見えていた。
「みんなっ！」
「ほそくっ……止まるな。彼女の意識を覚ますことだけに集中するんだっ……」
「っ……」
今は、一瞬の気の緩みも許されない。
ホソクはホソクのやるべきことを成し遂げてもらわなければ。これは、彼にしか出来ない役目なのだから。
「っ、二人とも、あと少しだっ……」
「……僕は大丈夫っ。ヒョンはっ」
「っ、……負けてられるかよっ」
傷を受けてもなお立ち上がる二人の姿にホソクもまた、前を向いた。
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閔(プロフ) - あすきさん» 更新ゆっくりでごめんなさい...！（ ; ; ） 読んでくださって本当に嬉しいです！ありがとうございます(*^^*) うふふ。まだ出てきていないメンバーがそれぞれどんは妖怪になるのか、ぜひお楽しみに！ゆっくりにはなりますが、これからも頑張ります！ (2020年7月22日 18時) (
レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
あすき(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからどんなメンバーがどんな妖怪になるのか楽しみです！これからも応援してます！ (2020年7月19日 19時) (レス) id: a838b5fe09 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - yumemiさん» こんにちは。わぁ...世界観からストーリー構成まで！細かなところまで見てくださって本当に嬉しいです！(*´∀｀*) メンバーの妖怪設定については完全に私の妄想&好みですが、気に入っていただけてよかったです！今後のメンバーもお楽しみに！これからも頑張ります！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: f8df806129 (このIDを非表示/違反報告)
yumemi(プロフ) - こんばんは。楽しく読ませていただいている者です。独特の世界観がとてもとても好きで、仲間が増えていくストーリー構成にも惹きつけられます。これからも応援しています！(ジミンの妖狐とユンギの化け猫が秀逸すぎます!) (2020年5月23日 0時) (レス) id: 692b90f925 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - uniさん» ちむちゃん！読んでくれてありがとう(*´∀｀*) その一言だけで頑張れます...（ ; ; ）ゆっくり頑張っていこうと思います...！ちむちゃんも自分のペースでね。お互い頑張ろう！ (2020年5月20日 22時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：閔
| 作成日時：2020年5月18日 23時
