ごめん。【After Story】 (ページ6)

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バカ。私の、大バカ。

なんで気付かなかったの。
なんで決めつけてたの。

　
　

「……泣かないで、ヌナ」

「ごめんっ……グクは私をずっと好きでいてくれたのに、私っ、気付けなかった……っ」

「ううん。俺も、ごめんね。

ほんとは分かってたよ。
今日は俺たちが付き合って一年だから、あんなに豪華に作ってくれたんだよね？」

「……うんっ。嘘ついてごめんっ」

「嘘なんかじゃない。それは、ヌナの優しさだよ。

ありがとうヌナ。俺のために、ありがとう」

「……ううん。いいのっ。
私がやりたくてやったことだから。

それよりも、グクが隣にいてくれればそれでいいの」

そう言うと、また抱きしめられる。

強く、強く。まるで、離さないと言うように。
　

「愛してる、Aヌナ」
　

　
まっすぐに伝えられた愛。

グクはずっと私のことを想ってくれていた。私が彼を好きになる前からずっと。
彼の方がずっと、何十倍も苦しかったはずなのに。何度も自分の気持ちを諦めようとしていたのに。

彼の気持ちはあの時に分かってたつもりだった。
だけどそれは彼の気持ちの一部に過ぎなくて。グクはいつだって、私を愛していた。

彼の愛に、私も同じ愛をあげられるだろうか。

　

ううん。

　

「私も、愛してるよ。ジョングク」

彼の愛が私を支えてくれるから。

私も、私の愛で彼を支えたい。

　

　
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