ごめん。【After Story】 (ページ2)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:46,731 hit

・ページ2

.

　

「うぅ……腰痛い」

「ヌナがかわいすぎるからだもん」

「……結局出かけられないし」

「ヌナと一緒なら出かけなくたっていいもん」

「もんもんって……かわいくな……やっぱりかわいい」

「絶対ヌナの方がかわいい」

むっと口を曲げるグクは、きっと世界中の誰よりもかわいい。

付き合うようになって一緒に暮らしていくうちに、グクは段々と私に甘えるようになった。
というか、きっとこれが彼の素なんだろうけど。

　
「ねぇ、グク。
出かけるのはもう出来ないけど、まだ時間あるよ。何したい？」

「んー……ヌナとくっついてたい！」

「えぇ。それ、今もやってるじゃん。
ずっとこのままでいるの？」

「うんっ」

私をぎゅーっと抱きしめてくるグク。

その嬉しそうな笑顔に愛しさが溢れる。
会社でも、家でも。時折見せる子供のような無邪気な笑顔にドキリと胸が高鳴る。

きっとこの笑顔が彼の幸せを表していて、それが私に向けられていることが何よりも嬉しくて。

私はこの笑顔をずっと見ていたいと思う。

　
ニコニコしているグクを見つめていると、グクのお腹から大きな音が聞こえた。

　

「ふふ。お腹空いてるんでしょ」

「……バレたか」

「分かった。じゃあ何か作るから、その前にシャワー浴びてくるね」

「じゃあ一緒に……」「入りません」

しょんぼりするグクを見届けて、シャワーを浴びた。

そのあと、グクがシャワーを浴びているうちに軽くご飯を作る。
グクって、好き嫌いはないけど何よりもお肉が大好きなんだよね。特に疲れてる時に限ってお肉をたくさん食べるの。
……まあ、つまりはそういうことなんだけど。

今日のために買っておいたそれなりのお肉と、その他の食材でご飯を作っていく。

グクは綺麗好きで、お風呂も長いからきっとちょうどいいはず。
　

「どんな反応するかなぁ」

なんて、どこか楽しみに思いながら作り始めた。

　

　

.