【Free! シリーズ】短編集 (ページ2)

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君はずるい（七瀬遙）ページ2

遙の家に千歳が遊びに来る
千歳が居間で茶を飲んでくつろいでいた時だった

遙「千歳」
千歳「ん？どうしたの？」
遙「これを見てくれ」

遙の手にはあるページが開かれた雑誌が持たれていた

千歳「えーと、なになに…「イワトビちゃんと岩鳶町をもっと知ろう！イワトビちゃんスタンプラリー開催中！」…何これ？」
遙「今、岩鳶町でイワトビちゃんのスタンプラリーがやっているんだ。全部集めるとイワトビちゃんのレアグッズがもらえる」
千歳「そ、そうなんだ…」

千歳は顔を引きつる
すると、遙は千歳の顔を見つめる

千歳「……」
遙「……」
千歳「……」
遙「……」

二人が見つめ合って１分経過

千歳「……」
遙「……」
千歳「……もしかして…行きたいの？」

千歳が訊ねると、遙は微かに頷く

千歳「でもこれ、今日の夕方までだよ？今お昼だから全部回れな…」
遙「回れる」
千歳「どこからそんな自信が出てくるの？」

千歳は溜息をつく

千歳「大体、何でもっと早く行かなかったの？私じゃなくて真琴を誘えば行ってくれたはずだよ」

遙は千歳から目をそむけると

遙「お前と行きたかったんだ」
千歳「え？」
遙「最近、お前店の仕事が入ってて誘えなかったから今こうして誘っているんだ」
千歳「ハル…」

千歳は遙の顔を見る
遙は少し頬を赤くし、横目で千歳を見る

遙「で、行くのか？」
千歳「…そんなずるいこと言われたら行くしかないじゃん！」

千歳は座敷から立ち上がり、遙の手を握る

千歳「ほら早く行こう！半日で全部スタンプ集めて景品ゲットしよう！」
遙「あ、ああ…」

千歳の突然の元気の良さに遙は少し微笑んだ

その後、二人は短時間でスタンプを集めレアグッズであるイワトビちゃんのメタルフィギュアを貰ったのだった

遙「イワトビちゃん…！」
千歳「ど、どこに飾ろう…」