おーくらさんと、テレビ。5 ページ11
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裕 「―――・・・さてと。
それじゃ、俺、そろそろ帰るわ。」
あ 「えっ・・・?」
裕 「また遊びに来るからな。」
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そう言って、
ソファーから立ち上がり、
帰ろうとするよこちょ。
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あ 「もうちょっといてもいいのに・・・。
もうじき、たつ帰ってくるから、
たつに挨拶とか・・・しなくて良いの?」
裕 「ええねん、別に。
・・・じゃあ・・・またな?」
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そう言って、笑みを見せると、
よこちょ、リビングのドアを開けて、出て行ってしまいました。
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あ 「ちょっ・・・、ちょっと待ってっ・・・!!」
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私もすかさず立ち上がり、
よこちょの後を追い。
玄関で靴を履いているよこちょを、
なんとか呼び止める事に成功しました。
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裕 「何・・・、どないしたん?」
あ 「いや・・・せめて、見送りだけでも、って思って・・・」
裕 「そんなんせんでもええのに・・・」
あ 「私がしたいだけだからっ。
・・・忘れ物とかない?大丈夫?」
裕 「おん。大丈夫。
・・・じゃ、また」
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そう言って、顔の横で手を振り、
帰っていくよこちょ。
しばらくの間、玄関から見送ります。
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・・・・・・・・・と、思いきや。
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裕 「アカン!!忘れ物したっ!!」
あ 「えっ・・・?」
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よこちょ、小走りでこっちへ向かってきます。
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あ 「ちょっとぉ、しっかりしないt―――・・・」
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言う前に、塞がれた唇。
甘くて・・・優しい唇。
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裕 「―――・・・この事は・・・内緒やで?」
あ 「っ・・・・///」
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最後に、耳元でそう囁き、
去っていったよこちょ。
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私は、そんなよこちょの後ろ姿を、
ぼーっ、と見つめる事しか出来ませんでした。
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作者名:しょこら。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chocolat/
作成日時:2012年10月12日 2時