131話 ページ33
20xx年 4月中旬
『月城Aです、よろしくお願いします』
新しく転校してきた高校で挨拶をする
元々身寄りがなかったAは転々とよく引越しを繰り返していて友達もいなかった
『(また、引越すだろうし友達はいいかな)』
学校が終わり、教室を出て靴を履き替える
履き替える時に首に掛けているネックレスの紐がちぎれて付いていた勾玉が落ちた
『あ、落ちちゃったなくしたら怒られちゃう…』
その勾玉を拾い上げる
『？怒られるって誰に…？』
その勾玉はAが産まれた時から持っていたらしく、にわかに信じ難いが
今までずっと肌身離さず身につけていた
『まぁいっか、帰ろ』
高校生になってから、Aは
遠い親戚のお金とバイトしながら一人暮らしをしていた
『またバイトも探さなきゃ…』
学校が変わる=バイトも変わるわけで
帰りにバイト募集の張り紙を見ながら帰っていると
【SnowMan遂にCDデビュー！D.D.！】
『ん？』
電気屋の表にあるテレビモニターから聞こえた声に反応するA
【Dancing Dynamite Oh Dynamite Let's Sing it [LA LA LA]
衝撃をキミの元へ Bangin' Bangin'-イイネ！】
『(なんか見たことあるな…この人達…)』
不思議と既視感があり、立ち止まり映像を見る
『(おかしいな…私に友達はいないはずなのにこの人達知ってる気がする…)』
普通は、友達とかが好きだったりすると聞いたりするが
何せAに友達はいない、ので
『(テレビで見たのかな…)』
うーん…とうねっていると
「ほんと！ほんとなんだって！」
「えー？嘘だろ」
「見たんだって！」
少し前の方から団体が歩いてきていて
映像に夢中なAは気づいておらず
「俺は信じてるで！」
「俺も、こいつが嘘つくわけないし」
「いるといいね」
なんて、会話はAには聞こえていない
『(あ、こんなことしてる場合じゃなかった)』
ハッとなって、バイトバイト…と求人を眺めながら歩き出した
『(帰ったら調べてみようかなSnowMan)』
何か分かるかも…と何だか楽しそうに歩いていると
「帰っちゃってたらどうしよ…」
「大丈夫だって会えるよ」
『(恋かな…がんばれ少年)』
顔は見ず、声だけ聞こえて心の中で応援して
その団体とすれ違った瞬間
「おいっ」
『え？』
知らない男の人に腕を捕まれ、振り向く
見ると、帽子サングラスマスクで完全に不審者だった
『な、なんですか…っ』
急に怖くなって声が震える
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くらと(プロフ) - ゆきさん» 初めまして、コメントありがとうございます！お褒め頂きとても光栄です！これからも頑張りますので応援ありがとうございます！ (2022年7月15日 22時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - はじめまして！今日作品を見つけて内容がとても好みで、どのお話もとても面白いです🥰妖怪パロすごく好きなので私の好みのど真ん中の作品で本当に大好きです！（笑）更新楽しみに待ってます！これからも頑張ってください！ (2022年7月15日 21時) (レス) @page6 id: b6fe9e2e9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年7月14日 7時
