5話 ページ7
｢(今思えばなんであいつ泣いてたんだっけ…)｣
涼太が泣いた原因を思い出していると
｢翔太？珍しいこともあるんだね｣
部屋に戻ってきた涼太が嬉しそうに言う
｢あ、涼太！どこ行ってたんだよ！｣
｢みんなのご飯作ってたんだよ、お腹空いたでしょ？みんな呼んできて｣
Aは俺が預かるよ、と手を差し出す
｢………｣
｢翔太？｣
｢…ちょっと散歩しながら呼んでくるわ｣
｢え？いいけど…｣
ふっかのとこ行ってくる、そう言ってAを連れて行ってしまった
｢へー…明日は雪が降るかも｣
何百年と一緒にいるが、こんな翔太は珍しいと
｢ふふ、いい思い出だね｣
カメラを取り出し歩いてる後ろ姿を撮影した
それから数ヶ月経ち
Aはハイハイが出来るようになり
みんなが歩く後ろを一生懸命ついて行ったりしていた
｢ほらほらA〜こっちだよ〜｣
『あぅあぅ！』
涼太が手を叩きながら誘導する
｢にゃー｣
｢お、目黒おかえり｣
そこへ猫目黒が帰ってきた
猫の方が楽なのか帰ってくる時は猫の姿が多い
『あぅ』
｢にゃ？｣
猫目黒を見つめるA
その目線の先は尻尾で
『あぅ〜』
背中を向けている猫目黒の揺れる尻尾を追いかける
猫目黒も楽しいのかAが尻尾を掴めない程度に揺らす
｢楽しい？｣
『あぅ！』
｢なら良かった｣
笑顔で返事するAに嬉しそうな猫目黒
｢目黒、猫で過ごすしかないね｣
｢ずっとは無理です仕事あるし｣
｢そうだけど、みんなで育てるんだから｣
｢分かってます｣
｢ふっかが居たら1番なんだけど｣
｢しょうがないですよ、仕事が忙しいしたまには顔出すって言ってましたよ｣
『あぅ〜』
人に戻った目黒はAを撫でる
｢なんかAが来てからみんな生活習慣良くなってますよね？｣
｢うん、俺は元々早起きしてたからなんともないけど、遅刻癖がある佐久間は今のところ無遅刻だからね｣
｢はは、変わりましたね｣
｢みんな楽しそうで良かったよ｣
一時はどうなるかと…とAを抱き上げる
『きゃっきゃっ』
｢んふふ、可愛いな〜｣
Aを抱きしめたまま話さない涼太
｢だてさん〜！ちょっと手伝って！｣
そこに大きな声で涼太を呼ぶ深澤の声が聞こえた
｢ふっかに呼ばれたから俺行ってくるね？｣
『あぅあぅ！』
｢Aも行きたいの？｣
『あぅ！』
行きたい！とでも言うように返事をするA
｢だって｣
｢えーだってふっかに怒られるよ？｣
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
