22話 ページ23
「お前らに何がわかる!!」
「俺らやからわかんねん!」
トッポも頭にきてたのか言い返す
「…真司さん」
「!」
母親の声がして辺りを見渡す
「この子を…預けて私も分かったんです…離れ離れになって…一緒にいなきゃ意味がないって…」
「おいっ!どこにいる!?」
「例え、産まれてくる意味がなかったとしても…この子と生きていくって決めました」
「あの女を連れてきたのかっ!?」
「ざぁんねん、ここにあなたの愛人さんはいないよ?」
「は?」
ひょっこっとマックの後ろから顔をだすアリス
得意の声真似だったみたいだ
「でも言ってることはホントだよ?しっかり聞いてたから」
「お前の仕業か…女にろくな奴はいないんだ…っ!」
その一言で7人が睨むがアリスは続けた
「まぁ…あなたなんかに女の気持ちなんて分からないだろうし分かってもほしくないね」
「お前…っ!」
「ねぇ…捨てられた子供の気持ちわかる…?」
「っ…」
そう言うアリスの目は怒っている
「2人の男女が愛し合って育んだ命…それをポイッと捨てられる…気持ち…わかる?」
「…俺は…っ」
「“俺は悪くない”そう言いたいんだろうけど…その子供はどんどん大きくなる…そしたら何故自分は親がいないんだろう?何故捨てられたんだろうって…考える…それはね、悲しくなるだけなんだ…顔も名前も知らない…ただ虚しいだけ…それがあなたに…わかるの?」
見つめて言うと固まって動かなくなった沢村にマックがナイフを拾い近づきナイフを持たせた
そしてジョニーからエイトを受け取り
沢村に渡した
「殺せ」
冷たいマックの声が響く
「えっ?」
「それがお前の望みなんやろ?ん?この子に死んでもらいたいんやろそれやったらお前の手で殺れやお前の手で落とし前つけろ」
冷たく言い放ち後ろに下がった
沢村はエイトを見つめて呆然と立ち尽くし
すると、泣き崩れて
「っすまなかった…っ俺が悪かった…っ」
エイトを抱きしめて謝る
「二度とこんな真似すんな」
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「なんでやねんって!」
「何回も言うてるやろ!母親おった方がええねんって」
エイトを母親に返すために
ホールにあるおもちゃやらなんやら片付けていると
ジョニーはエイトと一緒におりたいらしく
みんなを説得している
「そりゃそうやけどさ、いや分かってるよそれは…でも…というかみんなどうなん?みんなエイトと一緒にいたくないわけ?」
「ジョニー…」
「いつでも会いに行けるやんけ」
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作者名:くらと | 作成日時:2018年10月23日 0時