39話 ページ39
店を出てから少し歩く｡
突然､ぐいっと襟を捕まれた｡
「もう､不貞腐れないの!…確かに､意地悪したのは悪かったけど」
「…別に､不貞腐れてなんかないし｡急いでるだけだし」
「はいはい｡いいから戻っておいで」
問答無用で店に連れ戻される｡
無理矢理座らされた席には､紅茶とクッキーが出された｡
お互い､無言の時間が続く｡
先に口を開いたのは､叔母さんの方だった｡
「…5年前､姉さんがここに来たの」
「はぁ?叔母さんの所に行くのは､いつも俺と姉貴の仕事だったじゃん」
「ええ､だから凄く不気味だった」
母は､Aだけでなく､叔母の事も嫌っていた｡
ただ､念能力だけは便利だからと､何か叔母の力が必要になる度､いつも俺達に叔母の所へ行かせていた｡
叔母の念は特質系｡自分の思い描いた物を創る事の出来る能力｡そして､叔母は創った物を海の生き物の名前をつけて商品として売っている｡
…こうも身内に特質系ばかり居ると､自分の念がしょぼく見えてくる｡
「姉さんは､小さな録音機だけを買って帰っていった｡
あの人が､何を考えているかなんて分からない｡けれど､気を付けた方がいいわよ｡話はそれだけ｡
……それと､もう店を畳むつもりなの」
「…なんで?」
心の底からの問いだった｡
「私､本が好きなの｡本に関わる仕事をしたい｡もっと遠くて､誰も私を知らない所で､
だから､もうミコトには会えないかも知れない｡きっと､今日でお別れになるから呼び戻したの｡…バイバイ､ミコト｡マコトと､…1度も会うことは出来なかったけれど､Aにもよろしくね」
叔母さんは微笑んで､俺の頭をぽんぽんと撫でた｡
俺はその手を振り払う｡
「ふざけんな｡『またね』の間違いだろ｡
叔母さんだけ逃げるなんてずりぃから｡俺もマコトも､Aだって､絶対にあいつらから逃げるから｡逃げたれら叔母さんに会いに行くから｡だから､『バイバイ』じゃねぇんだよ」
「ふはっ､相っ変わらず生意気だなぁ｡
…あとさぁ､お別れだと思って目を瞑ってたけど､『叔母さん』って呼ぶなっていつも言ってるわよね?私まだ20よ?」
「はいはい､分かったよ｡俺､もう帰るから｡
…またな『ミヅキ』」
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紅紅李(くくり)(プロフ) - 。ちょこまろ。さん» コメントありがとうございます(^^)｡夢主ちゃんは､それだけヒソカが怖かった(性的な意味で)って事ですwww (2022年5月3日 10時) (
レス) id: a95bb3f93d (このIDを非表示/違反報告)
。ちょこまろ。 - 夢主ちゃんのヒソカに対するアタリが強くて笑いましたwww (2022年5月3日 9時) (レス) @page8 id: 1cb4a4c603 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - 【黒豹】@鬼 zm推しさん» ありがとうございます頑張ります!(^^) (2022年3月9日 13時) (レス) id: 611339ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
【黒豹】@鬼 zm推し(プロフ) - 更新頑張って下さい!!(*´▽｀*)b (2022年3月8日 21時) (レス) id: 9147c4c152 (このIDを非表示/違反報告)
紅紅李(くくり)(プロフ) - チョコさん» ありがとうございます！もうめっちゃくちゃ嬉しいです(^-^)｡これからも頑張るのでこの作品と､ついでのついでで作者をよろしくお願いしますm(__)m (2022年2月16日 16時) (レス) id: f037107fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もか@テスト死にそう | 作成日時：2021年9月3日 22時
