庶務105※ ページ7
「あ、い、石上くん1人なんだ」
今日も放課後に生徒会室に来てみたらまさかの石上くんだけ
さぁて気まずい。今更後にするなんてできない
「おう…座ったら？」
「うん、ありがと…」
あの日から私たちは最低限の会話しかしていない
今日金曜だからほぼ1週間て感じかな
ゲーム機の電源を落とす音が聞こえた
彼は必ず私が来るとゲームの電源を切る。それは変わってなかった
「今日はいつもより暖かいな」
「そ、だね」
「ちょっと外出てみない？もう人もいないだろうし」
びっくりした。まさか石上くんが外に出たいなんて言い出すなんて
私はいいよと返事をして階段を降りた
沈黙が続く
…あ、
「ここ昔石上くんがゲームしてたとこだね」
少し歩くと、いつかの石上くんがよく居た場所に来ていた
「そうそう。ここいい感じに陽が当たるから好きなんだよ」
つい口に出しちゃったけど普通に会話できた…
私たちは少し立ち止まって暗くなり始めている空を見上げた
「なぁ月永」
「ん？」
突然と沈黙を破る
「そういえば僕、先週の返事してなかったなって思ってさ」
心臓が跳ねた。聞く前から結果わかってるのに。なんで今ここでそれを話題に出したの？
「知ってるよ結果なんて」
「まだ何も言ってないじゃん」
またそんなこと言って
あぁまた涙が出てきた
「こっち向いて」
石上くんはいつの間にか私に体を向けていた
「僕……やっぱり好きだわ」
「……やっぱそうじゃん、なんでそんな改まって言うの？」
自然と溢れ出す涙、あーまたメイク落ちちゃうじゃん
「ちげぇよ！月永のことが好きだって言ってんだよ！」
「……え？」
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作者名：ひ | 作成日時：2022年6月12日 11時
