庶務116※ ページ18
「こんにちは…」
「おーつきな…が？」
お昼を知らせるチャイムが鳴ってから約10分、いつもの生徒会メンバーが集まり、最後に月永が来た
のだが…いつもと様子が違う。
「月永さんそのマスク、風邪ですか？」
そう、月永がマスクをしている
「あ、いえ風邪じゃないんですけど…」
「こいつ今日すっぴんなんですよ」
「黙って石上くん」
「すっぴん…確かにいつもと雰囲気は違いますね」
四宮と藤原が月永の顔をまじまじと見る
「見ないでくださいいい」
逃げるように顔を隠しながらちゃっかり石上の隣に座る
「月永にしては珍しいな、寝坊でもしたのか？」
「正解です会長…起きたら３時限目の途中でした」
「今日中々見かけないと思ったらそういうことだったのね」
あの月永が寝坊なんて珍しいな
「急ぎすぎてメイク道具も全部忘れてきちゃって、ほんともう最悪…」
「化粧しないのが普通よAちゃん」
「マスク外したくない」
「でもAちゃんすっぴんでも可愛いよー！！」
「そうですよ月永さん。マスク外してもいいじゃない」
俺には違いがよく分からないが……
そういえば四宮が化粧した時はかわいかった…って何考えてるんだ俺は！
「ほらさっさとマスク外して食べろって」
月永の隣にいる石上は中々マスクを外さないのに苛立ったのか、耳にかかっているマスクの紐を取った
「〜〜〜!?!?」
声にならない叫びをあげる月永
「うわ石上きっしょ」
「は？僕手伝っただけなんだけど」
「それがきしょいのよ」
「ほらやっぱり可愛いよ！自信もってAちゃん！！」
「まあ落ち着け月永、な？」
あまりにもショックを受けているので、俺たちで慰めあった
少しすると吹っ切れたのか普通に弁当を食べだしたのだが、石上の方には一切向かない月永だった。
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作者名：ひ | 作成日時：2022年6月12日 11時
