庶務110※ ページ12
「もうすぐバレンタイン…か」
携帯のロック画面には2月11日と映し出されている
今まではそんなイベント興味すら湧かなかったけど今年は…
石上くんにあげるんだ
料理が得意かって言われたらそうではないけど、まあ人並みくらいだから大丈夫
学校帰りに買い出しに行くとバレンタインのコーナーがたくさん設置されていた
チョコもいいけど、石上くんきっと他の子からもチョコ貰う可能性は無いわけだし…ここは敢えてカップケーキにしてみよっかな
まあチョコも一応買っとこ
そうと決めたらすぐに材料を買ってその場を後にした
2月14日 バレンタイン当日
私にしては相当上手く作れたカップケーキとチョコを持って登校
試行錯誤してたら作りすぎちゃったから生徒会の皆にもあげようと思う
やっぱりなんか今日の学校の雰囲気はほわほわしてるな…
「おはよう、Aちゃん」
「あ、ミコちゃんおはよ！早速なんだけどチョコあげる」
「えっ!?い、いいの…？ありがとう！でも私なんも持ってきてない」
「いいのいいの、いつものお礼」
嬉しそうに微笑む彼女の顔はすごく可愛かった
「A、これあげる」
「七瑠…これ私に？」
「当たり前じゃん友達だし、何よ」
「いや？嬉しくて…実は私もあるんだ、貰って」
「まじで？やった、ありがと」
七瑠がくれたチョコの箱の裏にはきっちりAって書いてて嬉しかった
その後も四宮先輩、藤原先輩、あと四宮先輩伝いで会長にも渡してもらうことにした。
もちろん会長にはいつものお礼として。
さぁこれで1人以外には渡し終えた。
残るは石上くん…
てか今日朝から会ってないんだけど！！もうお昼だってのに…
お昼休みに生徒会室に行ったらきっといるだろからその時に渡そかな。
緊張するなぁ…でも石上くんのは特別凝ったから食べて欲しいし…
4時間目の授業中だってのに何も頭に入ってこない
授業が終わるまで残り40分。
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作者名：ひ | 作成日時：2022年6月12日 11時
