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庶務56※(文化祭編終了) ページ8
｢じゃミコちゃん交代、お疲れ｣
｢うん。Aちゃんも頑張って｣
数十分前、ミコちゃんと夜の見回り当番を交代した。
｢思ったより暗いなぁ...｣
懐中電灯をつけながら歩いていると後ろから足音がした。
｢さっきぶり｣
｢石上くん...｣
そこにはさっきまで一緒にいた石上くんがいた。
｢どうしたの？こんな所にまで｣
｢これ渡しに来た｣
｢缶コーヒー...｣
｢月永珈琲好きだからと思って買ってきた。水分補給にもなるかはわかんないけど｣
｢私の好きな飲み物知ってたんだ、嬉しい｣
彼の前ではそんなに珈琲を飲んだ覚えはないけど、知ってくれてて嬉しかった。
｢あとこれ｣
そう言ってiPadからフォルダボタンを押す
｢え...これって｣
そこに表示されていたのは空に浮かぶ大量のハートの風船
｢きっと例の怪盗の仕業だよ｣
｢きっとじゃなくても絶対だねこれは｣
｢...わざわざ見せに来てくれたんだ？｣
｢月永も文化祭楽しみにしてたみたいだし、僕に出来ることやっただけだよ｣
｢やっぱり優しいじゃん、ありがとう、石上くん！｣
｢いいえ｣
私は思わずiPadを抱えながらお礼を言った。
かくして、波乱続きの文化祭は終わりを迎える。
そして、次なる波乱はこの時より始まっていた。
月永Aはこれから自分にふりかかる現実をまだ知らない。
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作者名：ひ x他1人 | 作成日時：2020年6月6日 15時
