庶務96※ ページ48
「会長は恋愛対象じゃない女子とデートできます?」
「何だ急に……俺は無理だな」
「そうですか…そうですよね」
「何かあったのか?」
「いやちょっと漫画で見ただけですよ、はは」
「嘘つけ石上のことだろ」
「……はい」
会長にそれとなく質問したつもりだったのになんで僕のことって一瞬でわかったんだ…やっぱ会長こわ
「僕昨日月永に…その、今度は私とデートしよって言われたんですよね。それでデートじゃないけど遊ぶならっておっけーしたんすけど…」
「まてまてまてまて詳しく聞かせろ」
あ、そういえば月永が僕のこと好きなの知らなかったっけ?
「石上はその…月永がお前のこと好きなの知ってるのか?」
「はい。告白されましたもん」
「こくはっ…!?!?」
会長は開いた口が塞がってない。とりあえず簡潔に僕と月永のことを説明した
「で、遊ぶことになりました」
「石上…罪だな」
「はい?」
「ま、まあ石上がそれでいいなら土曜日楽しんできたらいいんじゃないか?」
「はい、そのつもりですよ…でも僕なんで咄嗟におっけーしたのか分からなくて」
「月永ならいい、そう思ったんだろ」
会長には全部お見通しって訳か…
「その通りです。地球が反転しても有り得ないですけどこれが伊井野とかならは?ってなります」
「なあ石上、月永のこと好きなの?」
「はい?」
会長は空を見ながら真剣な顔で問い詰めてきた
僕が月永のこと好き?いや僕の好きな人はつばめ先輩…
「最近少し石上と月永のことを見ていたんだ。そこで気づいた俺の憶測なんだが」
いつもだったらストーカーですか?とか言うんだけどそんなこと言える雰囲気じゃない
「生徒会室で石上は常に月永に気が向いてる。この前デートの話してた時もちらちら月永の方見ながら俺たちと話してたし、最終的にはお前が無理やり話を終わらせた。それは月永にこの話を聞いて欲しくなかったからなんじゃないか」
そう言われてみれば確かに僕はその時月永の顔色を伺ってたかもしれない
暗い顔をしてずっと自分の脚を見つめて、僕は何故かすごく申し訳なくなって無理やり話を切り上げた
「月永と話する時は基本ゲームは放置。それに絶対目を見る、楽しそうに会話する。他の生徒会女子メンバーにはそれが見られなかった」
「子安つばめと話してるところはあまり見ないが…でもやっぱり月永とは違う」
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作者名:ひ x他1人 | 作成日時:2020年6月6日 15時