庶務89 ページ41
｢2年は今頃修学旅行かぁ｣
｢そういえばなんで今年は京都なの？いつもは海外なのに｣
残った1年生組は今日も生徒会室に篭っている
｢修学旅行の資金は生徒会の寄付金から出るだろ？毎年これが結構な負担でさ、出来れば国内で済ませたいんだけど生徒の反発が予想される…そこで藤原先輩が策を打ったんだよ｣
どうやらリクエストが最も多い場所にし、衆愚性を利用した策を練ったそう
｢流石伊達に政治家の娘じゃないね｣
｢褒めてるの？｣
｢褒めてるよ｣
ミコちゃんにツっこまれるとは思わなかった
｢でも京都も風情があっていいよね、私生八つ橋のチョコレート大好き｣
｢え、わかるあれ美味しいよな｣
確か小学生の時に京都に行ったときだったかな、めちゃくちゃ美味しくて5箱くらい買って帰った記憶がある
｢生八つ橋…私ニッキ味なら食べたことある｣
｢一般的な味のやつだね｣
｢藤原先輩にでもお土産頼めばよかったかな｣
｢そうだね〜｣
…会話が終わった。
まあ別に喋らなくてもいいんだけど、そんなバッサリ終わるもんなの…
隣に座った石上くんはゲーム、向かいのミコちゃんは勉強し始めた
それにしれっと隣に座るの何なの…
…まあやることないしスマホでもいじるかぁ
と、画面を開くと丁度通知が
｢ちょ…ねぇねぇ見て｣
｢ん？｣
ロード中だったので石上くんに来た通知の内容を見せた
｢ﾌﾞﾌｫｯｯ｣
｢え、なに石上きったな｣
｢ちょっとミコちゃんもみて｣
｢なに…あはは、藤原先輩…なにしてっ｣
2人とも軽いツボに入った
私の画面に映るのは変顔中の藤原先輩
多分柏木先輩が撮ったんだろう
藤原先輩の変顔っていつも妥協しないから面白い。撮られてないのに気づいてないのもまた面白い
とりあえず2人ともツボに入りましたって返信しといた
この修学旅行期間、お互い何も起こらないといいな
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作者名：ひ x他1人 | 作成日時：2020年6月6日 15時
