庶務81※ ページ33
｢僕…月永に避けられてるんですよね｣
いつもの芝生の上で寝転がる僕と会長
｢そう…なのか？｣
｢僕が怪我させたからですかね…目は合うんですけど話しかけようとしたらどっか行くんですよあいつ｣
｢俺は怪我が原因じゃないと思うが…そうか、それは深刻だな｣
｢前まで仲良く話してた故に寂しいんですよね、原因が分かれば良いんですけど｣
僕には原因が分からない
怪我をさせたのが違うと言うなら…
他にあったことといえば…あれくらいか
｢…僕がつばめ先輩に告白する前、何か言われたんですよね｣
｢何か？｣
｢はい、謎に僕のこと褒めてくれて石上くんって呼ばれたんです｣
と、あの時のことを話した
｢(え、それ月永告白しようとしてたんじゃ…)｣
｢あったのはそれくらいです。どうすればいいですかね…｣
｢そりゃ本当に月永の事が心配なら聞けばいい。1番手っ取り早いしな｣
｢でも｣
｢石上、お前はそれでいいのか？月永は身を呈して信じてくれてたんだ。少しのことで崩れる関係じゃない、何かあったからこそあいつは石上を避けているはずだ｣
｢……そう、ですね。僕決めました、月永と話し合います｣
｢ああ、頑張れ｣
会長は僕の背中を押してくれたしこのままじゃいけない気がした。
お礼を言って、月永を探しに行く
昼休みが終わるまであと20分
※※
｢いた、月永！｣
生徒会室に見に行ってもいなかったから廊下を探し回っていると松葉杖をついた月永を見つけた
｢石上くん…どうしたの？｣
彼女の隣には東雲がいた
｢ちょっと話したいことがある。東雲、月永借りる｣
｢は！？｣
｢…わかった。ごめんね七瑠、また後で｣
｢Aが言うなら…石上、変なことするなよ｣
｢しねーよ｣
とりあえず誰にも見つからず聞かれない空き教室に移動した
松葉杖でずっとたってるのは辛いだろうから月永は椅子に座らせて、僕は口を開いた
｢ごめん、急に｣
｢別に大丈夫、七瑠の前では話せないことなんでしょ｣
僕と喋ってるけど一切目は合わせてくれない。
｢僕のこと避けてる…よな｣
｢…そんな事ないよ？タイミングが悪いだけじゃない？｣
｢最初はそう思ってたけど、あんまりにも頻度が多いからさ。僕何かした？｣
そう言うと、彼女とやっと目が合った。
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作者名：ひ x他1人 | 作成日時：2020年6月6日 15時
