庶務60(過去編) ページ12
私は石上くんの存在を中等部初期から知っていた。
同じクラスになったから知っているという訳じゃなくて、よくすれ違うから。
ミコちゃんの背中に貼られた紙を気づかれないように取ったり、手紙を書いて机に入れている様子だって見た事があった
あえて何も言わずに正義を貫く、そんな彼の姿を見てずっと素敵だなって思ってた。
「Aー!移動教室いーこおっ」
「七瑠、いいよー」
当時私は東雲七瑠と親友的な仲。中等部に入って初めてできた友達が彼女だった。
「最近私京子と話すようになったんだけどさー、京子って荻野と付き合ってるらしいよ」
「まじか。お似合いじゃん」
「よねー!」
「ていうか大友さんと話すんだ?」
「そうそう、案外面白い子でさーAも話してみたらいいのに」
「んー、まあ機会があったら」
この時初めて荻野という名前。そして大友京子のことを聞いた。
それから日が経つにつれて“東雲”は大友京子と仲良くなっていった。
「あ、七瑠。一緒に行く?」
「京子と行く約束してるからごめんっ!」
それに反比例してあれだけ仲良かった私と行動する時間は少なくなった
所詮女の友情とはそんなものなのか...
なーんてね。
私はそれでも東雲を信じたかったんだと思う。
東雲が私とあまり行動しなくなって半年
事件は起きた
そう、石上くんと荻野の喧嘩である。
そしてここから更に私の交友関係にも更に亀裂が起き始めていく。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
東雲 七瑠(シノノメ ナル)
月永Aの元親友
親は大手製薬会社の社長を勤めている
黒髪ロング
187人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひ x他1人 | 作成日時:2020年6月6日 15時