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携帯は、迷う事もなく俺と君とをつないだ。
何回かのコールの後に、懐かしい君の声が聞こえた。
『…ｼｮｳくん？』
「…うん。…元気？」
『なんとかね。慣れない研修で、居眠りばっかしてるけど』
携帯越しに優しげな目じりが見える気がした。
『…なんか、あったの？』
君の声が聞きたかった。
「…ﾏﾂｼﾞｭﾝの内定祝いに、皆で飲もうってことになって…。面子が一人足りないのが、寂しいって、皆でね」
『……』
「ごめん、急な話で予定もあるだろうから、皆にはそう言って…」
『…行くよ。…何時にどこ行けばいい？』
君は、前と変わりない柔らかな口調でそう言った。
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久しぶりに見る君は、少し痩せて、小柄な体の線がすっきりとしたスーツのラインのせいで、益々華奢に見えた。
抱きしめたときの感触が甦る。
俺を見て、僅かに口元が上がり、それがアタカも嬉しそうに微笑んでいるような表情を作る。
本当はきっと、どんな顔をして俺をみていいか戸惑っているだけなのにね。
「ｵｵちゃん似合う！いいね〜フレッシュマンみてー」
「フレッシュマンなんだよ！馬鹿！」
ｱｲﾊﾞちゃんとﾆﾉのやり取りを見て、苦笑混じりに笑って。
「お前ら相変わらずだな〜」
「そんな、半月ぐらいで変わったりしないって。な、ｼﾞｭﾝくん？」
今まで、ずっと、こんな感じに集まって、君が最後にやってきたとき、真っ先に探す姿は、俺じゃなかった。
けれど、今日はその姿を追おうとはしないんだね。
もう誰もそうする君のことを咎めたりしないのに。
目を合わす事も、怖いの？
その気持ちをもう、隠す事ができないから。
「…ｼﾞｭﾝくん？」
そして、その代わり、君を見つめる事を諦めない、視線がここに現れる。
ｼﾞｭﾝは、知っているの？
君がもう、俺のものではないことを。
そうじゃなければ、こんなにはっきりとした意志を持って、君を見つめたりはしないだろう。
触れ合った後ろめたさが、きっと今君を支配している。
だから、ｼﾞｭﾝを見ないんだね。
キリキリトシタ頭痛が俺を襲う。
頭にドリルで穴を開けるように、強弱のある振動が、ズキンズキンと、血管を振るわせる。
医者の言った言葉を思い出した。
『できるだけ、ストレスは与えない事』
ラッキーアイテム
革ベルト
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wakano(プロフ) - あおみさん» ドキドキ私もしてます。どうなるんだろう？（笑）大まかには決めてるんですが、一つだけ。死人は出ません！ (2012年9月13日 12時) (
レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
あおみ(プロフ) - そんな…サトシくんはどうなっちゃうんですか！次回の更新を震えて待ちます。ドキドキします… (2012年9月13日 1時) (レス) id: e8e0a50d24 (このIDを非表示/違反報告)
wakano(プロフ) - あおみさん» のんびりと書いていたので、凄く辛い時期が長かったですよね（笑）大変お待たせいたしました。まだもう少しお話自体は続きますが、二人の気持ちが伝わりあうのはもう目の前です！頑張りま〜す！ (2012年9月8日 11時) (レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
あおみ(プロフ) - アップ直後から何度も読み返し、ジュンくんとサトシくんとショウくんそれぞれの心を思って切なく、また温かな気持ちになります。素敵なお話、ありがとうございます！毎回毎回涙を堪えるのが辛いので外では読まないようにしてました。続き、震えて待ちます！ (2012年9月8日 8時) (レス) id: e8e0a50d24 (このIDを非表示/違反報告)
wakano(プロフ) - ＊華＊さん» やっと意志の疎通が出来そうなとこまで来ました。ここまできたら一気書きでしょう！『はろまい』返上で書き上げます！一話ずつ出来次第アップするので、お暇だったら覗いてみてください（ぺこり） (2012年9月8日 8時) (レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wakano | 作者ホームページ：http://wakano.blog.fc2.com/
作成日時：2012年7月12日 12時
