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夜道をぽてぽてと駅の方向に歩きながら、並んでいるシノの顔を盗み見る。
直視できない内容に、ずんと胸が重たくなった。
「大場ちゃんは、シノがどこにいるのか知ってんの？」
「多分ね。なんにも言わずに出てきちゃったけど…」
「それで、どうしてお前のこと、連れに来ないんだよ？」
「……大場さんにも、母親に対する引け目はあるんだよ。ああなっちゃったのは、俺のせいでも、自分のせいでもないってことは、分かってても。それでも、ああしなかったら良かったとか、こうしなかったら良かったとか、やっぱり考えちゃうじゃん。大場さん、お母さんのこと大好きなんだよね」
「そりゃ、分かるけど！」
シノのこの状態には、友達としては腹が立つだろ！
「……俺はね。そのこと責めるつもりはないんだ。だって、最初っから覚悟できてたもん。最初っから、俺と大場さんの間にはあの人がいたわけだから。それ分かってて、傍にいたいって思ったんだよ」
「じゃあ、いいのかよ？そんな辛そうな顔して、こんなとこいてさ？いいのかよ！？」
「……いいんだよ」
「よかねーだろ！」
俺は歩いている歩道から、車道に身を乗り出して、通り掛かった流しのタクシーに手を振った。
タクシーは結構なスピードで走っていたが、飛び出した客に驚く様子も見せず、ウインカーを出すと、俺たちの前方１０メートル当たりに、するりとその車体を寄せて止まった。
開いたドアに、シノを押し込む。
「どこ、行くんだよ？」
そう言うシノの問いかけに、
「すみません、〇〇町までお願いします」
と、運転手へ行き先を告げることで、答えた。
「章さん、ちょっと待ってよ！」
シノのめずらしく焦って、運転手に乗り出す肩を掴み、後ろにシートにちゃんと座らせる。
「またねーよ。俺んち泊まるんだったら、先に話しつけてからだ」
そうやって俺は、この行動が話のど真ん中に自分を置くことになろうとも知らず、シノとともに、『shine』に向った。
・
・
「…シノ、大丈夫かな？」
二人が出て行ったあと、あなたはポツンと呟いた。
今までも時々、いきなりやって来ては、
「しばらく泊めて」
ということがあり、その理由も大体分かってはいたけど。
しかし、今回にいたっては、開口一番からがいつもと違っていた。
『新しい部屋見つけるまで、居させてくんない？』
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wakano(プロフ) - ＊華＊さん» ６月中に書ききりたかったんです！ちょっと意地で書き上げました。だって、早く始めないと夏が終わっちゃうんです！早く取り掛からないと！また真冬が来て、断念するか、寒い中うだるような暑さを想像して書くかの選択になってくる！と思ったんです。夏物語頑張ります！ (2013年7月1日 22時) (
レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
wakano(プロフ) - あおみさん» どうにか、纏まりましたかね？（笑）書き終えて思ったこと。『やっぱり、長い話の主役を章さんにするのは、私には無理がある』よく分かりました。やっぱり、ＭＯですね。でも、だんだん冬馬のことが可愛くなってきちゃって。次では一人称を語らせたいと思ってます。 (2013年7月1日 22時) (レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
＊華＊(プロフ) - 日曜日なのに怒涛の更新お疲れ様です！淳くんはこれで本当にホッと出来るかな(笑)プロポーズに花束なんて…色男は違う☆シノの言った通りですねっ。これは章さんの負けだわ(笑)全員が丸く（？）収まり一安心です。夏物語！やったーっ此方も楽しみにしてます♪
(2013年6月30日 20時) (携帯から) (レス) id: 27604c18e7 (このIDを非表示/違反報告)
あおみ(プロフ) - ありがとうございました！章さんの受難はまだ続く？みたいな（笑）それでも冬馬は気持ちを伝えられたし、シノ達も聡君達もハッピーで。それにハロマイ！お利口に待ってました！またﾄﾞｷﾄﾞｷの日々が過ごせます。楽しみにしてます！ (2013年6月30日 19時) (レス) id: 65e0db38aa (このIDを非表示/違反報告)
wakano(プロフ) - ＊華＊さん» そうなんです。嘘から出た誠って奴ですか？深夜に盛り上がって、寝ちゃったら起きれないだろう、ことで二人仲良く風邪引いてもらいました（笑）章さんがなかなか頑張れないので、これから冬馬が頑張ります！ (2013年6月27日 5時) (レス) id: 079ef5676a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wakano | 作者ホームページ：http://wakano.blog.fc2.com/
作成日時：2013年3月27日 0時
