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第42話 ページ44

桜乃side




「勝てっこないよぉ……」




ベンチに荷物を置き、小さく弱音を吐いた。
次期レギュラー候補だって言われてる先輩達とレギュラーの先輩が同じブロックだなんて、良い成績を残すなんて出来そうにない。

下唇を噛んで俯く私。
どんどん暗い方に考えが傾いていく私の耳に、メッセージが届く音が聞こえた。


スマホの通知画面には東さんの名前があって。

すぐさま開けば、さっきまでの暗い気持ちが吹き飛んでった。





『言い忘れてた。
相手を見ても沈むな。最初から諦めるな。
やれば出来る女の子だって俺は知ってるから』

「東さん……っ」




思わず涙が出るかと思った。




「Fブロック、第一試合一年生の竜崎さんと二年生の山田さんはコートまで来てください」




先輩の声が聞こえてくる。
スマホを仕舞い、両頬を叩き気合いを入れた。

勢いよく叩いたからか頬は少しジンジンするし、周りの視線が刺さって痛い。

でも、それ以上に胸が軽かった。
電話やメッセージ一つで私の暗い気持ちを吹き飛ばしちゃうくらい、東さんの言葉って力があって勇気が湧いてくる。




「練習したことを思い出して、自信持って」



深呼吸をしながら、貰った白いテニスラケットを握り、私はコートに入った。







「試合は3セットマッチ。山田さんからのサーブで始めます」




深呼吸をして、ラケットを構える。

山田先輩は次期レギュラーって言われるほどで、二年生の中でも強いって言われてる。そんな先輩にどこまで私が試合できるかわからないけれど、頑張るしかないもんね。


高く上がったボールは思ったよりもゆっくり見えた。



パコンッ______ 。

先輩から放たれたサーブは簡単に目で追えた。

どうして怖がってたんだろう。
これなら東さんが私に打っていたサーブの方が何十倍も早く感じるのに。

私の持つラケットに当たるボールは軽くて、簡単に跳ね返り反対のコートに、ラインギリギリで跳ねそのままフェンスに当たった。




「……っ、15ー0 」

「え、嘘ぉ。竜崎さんが先制?」




入っちゃった!先制しちゃった!

相手の先輩も驚いているのか目を見開いてる。
きっとこの場の誰もが信じられない光景だと思う。
だってついこの間まで壁打ちしかしてなかった子が、次期レギュラー候補だって言われてる人からポイント取っちゃうんだもん。


山田先輩の次のサーブも、私にはゆっくり見えた。











「……、3ー0で竜崎さんの勝ち」

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設定タグ:テニプリ , 青学 , 竜崎桜乃   
作品ジャンル:アニメ
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バンビ(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます。更新がゆっくりになってしまっていますが、続編をポチポチと作成していますのでそちらも続けて読んでいただけるように頑張らせて頂きます。 (2020年9月4日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
猫好き(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみなので、これからも更新頑張ってください! (2020年9月3日 18時) (レス) id: 9581fd09d5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - わんにゃんさん» ありがとうございます。中々更新できず申し訳ありません!!できるだけ早く更新できるよう頑張らせて頂きます。 (2020年7月2日 21時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
わんにゃん - とても面白くてこの作品大好きで応援しています!頑張ってください、楽しみにまってます!! (2020年6月30日 18時) (レス) id: 6ebda506cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2020年1月2日 17時

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