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第36話 ページ38

桜乃side





「おばあちゃん、東さんのこと知ってるの?」

「知ってるもなにも中学時代はテニス部にいたからねぇ」




笑うおばあちゃんと、顔を痙攣らせてる東さん。

テニス部だったんだ、あれだけ上手いのは当たり前だよね、なんてひとりで納得してしまった。


東さんはどうして引き攣った表情なんだろう。




「あー……、帰るわ」




そう言った東さんは私の顔を見ることなくそのまま離れていってしまう。




「は、はい!」




いつもなら、優しく笑ってくれるのに今日はない。

いつもと違う彼の行動が、私の胸を騒つかせた。





「桜乃ちゃんは最近、その、なんだ。東とテニスをしているのかい?」




東さんの背中が見えなくなってから、おばあちゃんが頬を掻きながらゆっくりと声をかけてきた。

眉を下げて聞いてくる姿は、どこか心配そうで。




「うん、東さんね私が下手っぴでも呆れないでいてくれるんだよ。
おかげでどんどん上手にできるようになってて、今までよりもずっと、ずっと楽しいの」

「そうかい……、そうかい!」




嬉しそうに笑うおばあちゃんは、ぽつりと言葉をこぼした。




「東は、ある意味可哀想なやつなんだ」

「え?」




寂しそうに私に笑いかけるおばあちゃんは、その後何も語ることなく私を家へと連れ入れた。


東さんが、可哀想な人ってどういうことなんだろう。

どうして、あんな表情を彼はしていたのか。

どうして、おばあちゃんは嬉しそうに笑ったのか。



私にはわからない。

聞いたら、東さんは教えてくれるのかな?









主人公side




あーッ!!

まじかよ!あのババァと可愛い可愛い桜乃ちゃんが家族なんて、信じらんねぇ!





「あのババァ、桜乃ちゃんに余計なこと言ってねぇだろうなぁ……」





舌打ちが、静かな暗がりに響く。

知られたらぜってぇ嫌われるし、幻滅されるの間違いなし。





あの頃の俺は、無敗だった。
俺よりも強いやつなんて居なかった。

でも青学は勝ち上がれない。

理由は簡単、俺以外がほぼ凡人だったから。


徹底的に練習をさせた。
俺に追いついて欲しいから、勝ち上がりたいから。




結果は無残なもの。

故障するわ、退部するわ。
部員を怪我させた最低な独裁者の部長と、陰で言われた。まぁ、ぶん殴って黙らせてやったがな。

んで、冷静になって気づいた。

俺がやってたテニスって、虚しいなって。


だから俺は、テニスを辞めた。

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設定タグ:テニプリ , 青学 , 竜崎桜乃   
作品ジャンル:アニメ
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バンビ(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます。更新がゆっくりになってしまっていますが、続編をポチポチと作成していますのでそちらも続けて読んでいただけるように頑張らせて頂きます。 (2020年9月4日 0時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
猫好き(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみなので、これからも更新頑張ってください! (2020年9月3日 18時) (レス) id: 9581fd09d5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - わんにゃんさん» ありがとうございます。中々更新できず申し訳ありません!!できるだけ早く更新できるよう頑張らせて頂きます。 (2020年7月2日 21時) (レス) id: ff777945fb (このIDを非表示/違反報告)
わんにゃん - とても面白くてこの作品大好きで応援しています!頑張ってください、楽しみにまってます!! (2020年6月30日 18時) (レス) id: 6ebda506cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バンビ | 作成日時:2020年1月2日 17時

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