家政婦のクラコ (ページ19)

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＊掃除苦手ページ19

大野智side

天気次第だけど、朝早くから海釣りに出かける

そんな日々を過ごすのがいつからか日課になっていた

ここ数年で、たまたま海で泣いていた女性と出会い、話していくうちに気が合い付き合うことになった

ただ、これまで家に彼女を連れて来たことがない

料理は作れるのだが、掃除は専ら苦手で、会う時は外デートか彼女の家に行ったりする

最近になり、俺の部屋に来たいばかり連呼するようになって、約束の日は決めたもののなかなか掃除する気になれない

・

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

「…はい」ｶﾞﾁｬ

ｸﾗｺ「エイト家政婦所から参りました倉子といいます」

A「Aです」

「大野です。今日はよろしくお願いします」

ｸﾗｺ「…なんか、臭いません？」

A「確かになんか臭う」

・

自分では臭わないのは、臭いに慣れちゃって感じないだけ？

臭いの原因はきっと、まったく掃除してないからだ

ｸﾗｺ「これは…ひどいわね」

A「言い方がひどいわ。あの、ひょっとして掃除苦手だったりします？」

「はい、苦手です。料理は作れるんだけど、掃除苦手で。それなのに、彼女が家に来たいって言っててそれが明日なんですよ。何とか今日一日で掃除してくれませんか？」

ｸﾗｺ「こんな汚い部屋じゃ彼女も喜ばへんからなぁ。お任せ下さい」