彼と彼女と私と彼と。 ページ43
次の日。
今日がリジーお姉ちゃん達が帰る日だから、エドワードさんが部屋まで私の答えを聞きにきてくれた。
エ「___で、どうするんだ?」
貴「…行きません。ごめんなさい…」
エ「まぁ、それが妥当かもな。」
貴「…どうしてですか?」
エ「シエルにもこの事一応聞いておいたんだ。そしたら“ふざけるな”ってすげえ怒られたんだよ。」
貴「そ、そうなんですか…」
シエル、絶対行かせないって言ってたけど、エドワードさんにそんなふうに言っちゃったのか…
エ「俺は正直Aちゃんに来てほしかったんだけどな。」
貴「へ……?」
エ「ま、話はこの辺にして飯だ!リジーとシエルが待ってるぞ。早く行こう。」
貴「は、はいっ!」
エドワードさんが私の車椅子を押して、シエルとリジーお姉ちゃんがいる部屋まで行った。
いろんな話をしながら部屋まで行ってたけど、急にそれは止まる事になった。
リジーお姉ちゃんが、シエルに抱きついていたから。
シエルも、リジーお姉ちゃんの後ろに手を回そうとしていて。
なんで…
どうして、こんな所見ちゃうのかな。
そのまま、リジーお姉ちゃんのうなじに白くて細い指が絡まるのを、私はただ黙って見つめる事しかできない。
貴「……っ」
黒い何かが私の心を覆っていく。
どんなに殴られたって、蹴られたって、怪我をしたって。
私に1番の痛みを与えるのは、
シエル、彼方だよ。
愛しそうにシエルを抱きしめるリジーお姉ちゃんの姿と、それに応える様にリジーお姉ちゃんを抱きしめるシエルの姿が見える。
エドワードさんは酷い顔をしている私に気付いたのか、その光景を見えない様に抱きしめた。
エ「今は、きっと見ない方がいいから。こうさせて…」
きっと、エドワードさんは私のシエルに対する気持ちに気付いてる。
だから、こんな事するんだ。
エドワードさんに抱きしめられ、自然と涙が出てくる。
下を向けば、服の上にポタポタと涙が落ちていく。
エ「ごめん。やっぱり無理だ。我慢しようかと思ったんだけど…あんなはっきりしないシエルに、Aちゃんを任せられない。そばにいても、Aちゃんが傷付くだけだ…っ」
エ「俺は、Aちゃんが…好きだ。
だから、もう傷付く姿を見たくない。
笑っていてほしい。
俺の家に…来い…もう、拒否権はあげない。」
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ちいのすけ(プロフ) - うけけさん» ありがとうございます!!ば、番外編は……出来れば、ややや、やります(´Д` )! (2013年6月13日 23時) (レス) id: b01f0990ce (このIDを非表示/違反報告)
ちいのすけ(プロフ) - うけけさん» がんばるるるるるるよ!!! (2013年4月24日 20時) (レス) id: b01f0990ce (このIDを非表示/違反報告)
ちいのすけ(プロフ) - うけけさん» コメントとても嬉しいよ!!早く終わらせられるようがんばります!! (2013年4月18日 22時) (レス) id: b01f0990ce (このIDを非表示/違反報告)
ちいのすけ(プロフ) - きゃああああああああ!!wwww (2013年4月14日 17時) (レス) id: b01f0990ce (このIDを非表示/違反報告)
ちいのすけ(プロフ) - うけけさん» 気付かなかったぁ!!コメントありがとううううう!! (2013年4月13日 20時) (レス) id: b01f0990ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちいのすけ | 作成日時:2012年8月8日 0時