13話 ページ16
3人で風呂に入った後、轟君は予定があったらしく昼前に出かけて行った。
そして俺と緑谷君はそのまま2人で今日1日過ごすことになった。もちろん俺の部屋で。
「でも良かったの？俺が緑谷君の大事な休日貰っちゃって。」
昼食も簡単に済ませ、ゆったりとした時間が流れる中そう問う。淡い色の低いソファに2人で並んで腰掛けていた。
「それを言うなら僕の方こそ、昨日来たばかりの兎丸君の初休日貰っちゃって良かった？」
身長差のせいで俺を見上げる形になる緑谷君。
肩がつきそうなくらい身体は近い。
「…俺から誘ったのに嫌なわけないじゃないか。それに、俺は緑谷君のファンだよ。」
こんな休日幸せに決まっているさ＿＿＿そう言って隣の彼のふわふわ頭を撫でると、ほんのりとシャンプーの匂いが鼻を擽る。
すると彼は嬉しそうに目を閉じた。
「…それは嬉しいけどね。」
「うんうん、なら良いじゃないか。今日はいっぱい緑谷君のこと知って仲良くなりたいなあ。」
素直な気持ちだった。
今後こういった休日がくるとも限らない。何せ…彼はヒーロー科なのだ。この雄英高校の花形、中心、目標でありヒーローを目指す者の憧れる場所。
きっと忙しくなる。
努力家な彼のことだ、自身の個性を伸ばす自主練習だって怠らないだろう。
「俺はもっと緑谷君と仲良くなりたい。…俺は普通科だしC組だし、本当なら緑谷君と話すチャンスだってなかった筈なんだ。それが今はどうだ。あのA組とひとつ屋根の下で住むことになった。緑谷君と…こんなに近くで。」
俺は頭を撫でることはやめない。
でも彼はしっかり俺の目を見つめていた。
「だから…、」
「兎丸君。」
え？という言葉は飲み込む。何故なら…彼が俺の頭を撫でたからだ。俺が彼を撫でるように彼はまた俺を撫でた。予想外の行動に固まってしまう。
「もちろん僕だって君と仲良くなりたいよ。だから…その、僕のファン、って言ってくれるのは嬉しいんだけど…。」
けど、と彼は言葉を紡ぐ。
「僕は友達として君と仲良くなりたい！」
俺としては"友達"のままでいる気は毛頭ないけど…そう思ったが勿論言えなかった。
それよりも、その緑谷君の真っ直ぐな瞳が掴んで離さない。なんて…かっこいいんだ。
「俺も…俺も、そう。」
「あははっ、なんで兎丸君そんな微妙な顔してるのさ！」
「だって…撫でられることなんてなくて。」
「じゃあ僕がこれからいっぱい撫でるね！」
…ああ、敵わないな。
彼の笑顔はとても眩しかった。
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林檎(プロフ) - イラスト集でもコメントさせて頂いた林檎です！性格から自分のストライクゾーンにTKOしました！これからもイラスト集の方、楽しみに待っています！ (2019年1月27日 11時) (
レス) id: 6ac0affda3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜ゆん@低浮上(プロフ) - 加藤さん» ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年12月6日 23時) (レス) id: 9d77ec1931 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - わりと自分の好きな容姿、性格で、ニヤニヤしながら見てました！！！イメ画のレベル高杉ｨ！これからも更新頑張ってください！！ (2018年12月6日 8時) (レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
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