12話 轟side ページ15
風呂に浸かると、朝のトレーニングの疲れが一気に癒された気がした。…隣にいる裸の想い人にはまだ慣れないが。
「いい湯加減だね〜。」
そう呟くのは兎丸。もともと中性的で端正な顔立ちだったが濡れることでより一層艶かしさが際立つ。筋肉質な身体ではないことも要因だろう。彼の身体は一般的な男子高校生よりもずっと細かった。
「そうだね〜。」
気持ち良さそうに緑谷がそう答える。緩んだその表情はとても愛らしかった。普段戦闘訓練をしている時の表情とは全然違う、オフの顔。
俺の視線に気づかないのか気にしないのか、緑谷はじっと兎丸を見つめ呟いた。
「兎丸君の目は凄く綺麗だね。」
そんなことを言うもんだから、俺も自然とそう言われた奴の目を見てしまう。長いまつげで伏せがちなその瞳が「ぅん…？」とこちらを見た。
色素が薄いからなのか…とても儚げだった。
「…そう？俺はそう思わないけどね…まあ、赤目は珍しいし、そう思うのかも。…こんなのより、」
ぱしゃりとお湯が波打つ。
彼が緑谷との距離を一気に詰めた。
「緑谷君の力強い瞳の方が、ずっと綺麗だと思うけどな。」
俺が しまった、と思うより早く彼は驚き固まったままの緑谷の顔に細く白い手を添え、
まぶたにキスを落とした。
＿＿＿わざとらしいリップ音と共に。
ニヤリと妖しく笑うウサギは
「…緑谷君ビックリしちゃって、可愛い。」
ふふ、と嬉しそうに目を細めた。
手を伸ばせばその細い身体など簡単に緑谷と引き離せるが、何故かできなかった。
驚きでなのか、衝撃でなのか、声も出ない。
緑谷もポカンと効果音のつきそうな表情だ。
「え…え、え？」
「ふふ、ごめんね、緑谷君があんまり可愛いことを言うもんだからつい…嫌？」
「え、嫌とか、じゃないけど…。」
この状況で嫌とは言わせないだろうに、わざわざ訊くあたり兎丸は本気だ。
しかし何だろう。
俺には
この話題を避けたかったようにも見えた。
遮った…のだろうか。
案の定、今の話題は先程のキスのことである。
ハハハと笑う兎丸は、頬を膨らませている緑谷にぱしゃぱしゃとお湯をかけられている。
そんな彼に先程の儚さは感じなかった。
…とりあえず、緑谷(のまぶた)にキスをしたのは許された行為ではないので俺もお湯かけに参加することにした。
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林檎(プロフ) - イラスト集でもコメントさせて頂いた林檎です！性格から自分のストライクゾーンにTKOしました！これからもイラスト集の方、楽しみに待っています！ (2019年1月27日 11時) (
レス) id: 6ac0affda3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜ゆん@低浮上(プロフ) - 加藤さん» ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年12月6日 23時) (レス) id: 9d77ec1931 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - わりと自分の好きな容姿、性格で、ニヤニヤしながら見てました！！！イメ画のレベル高杉ｨ！これからも更新頑張ってください！！ (2018年12月6日 8時) (レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
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