【ONEPIECE】森の精霊美女と死の外科医 (ページ26)

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＊二十五霊＊～晴らしてみせます～ページ26

～貴女side～

A「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

無我夢中で走り着いた先は、海が良く見える私のお気に入りの場所。
ザァーと慌ただしく風が吹き、森をざわめかせる。

私はその場に座り、海を見つめていた。

A「…綺麗ね、海は…私とは真逆…」

海は純粋で綺麗で、何の汚れもなく美しい。

それに比べて、私は…

A「っ…セティス、姉様(ねえさま)…」

何故か、姉様のことは…あの事件(あんさつ)の記憶は、鮮明に憶えているの…。

『姉様、姉様！しっかりしてください、姉様！！』

『がふっ……A…？い、い……？これだけは…っ、約束…して……』

『……ぐずっ』ｺｸﾝ

『貴女…だけでも、いい…生き、て…そし…て、し…あわ…せ、に……』

『あっ……お姉様ーーーーッ！！！！』

ズキンッ…！！

A「っうう……！！」

嫌だ、思い出したくない…！あんな悪夢…ッ！！

A「姉様…何故、死んでしまったの…？」

姉様は笑う顔や怒った顔、驚いた顔など表情を変えていく。
まるでお人形のように愛らしく、人々にとても愛されていた。

だけど、一度も涙というものを見せたことなどなかった。

A「…セティス姉様…」

私もいつか、姉様のようなお人になりたいと思っていた。
姉様のような、心の清らかなお人になりたいと願っていた。

そんな姉様が、人々から愛されていた姉様が…どうして…っ。

姉様、天国で見ていてください。

私は決心の気持ちとともに、立ち上がる。

A「姉様、私が必ず…貴女様の無念、晴らしてみせます…」

必ず、仇を取ってみせますから…見守っていてくださいね…。

私はそう心に、何度も何度も誓った。

レム「主ーー！！どこだ、主ーー！！」

すると遠くから、レムの声が響いてきた。

そうだった、私何も言わずに…

私はレムの名前を呼ぼうとした、その刹那

ガサッ！！

A「きゃあっ！！」

何かに腕を引っ張られ、茂みに引きずり込まれた。