【ONEPIECE】森の精霊美女と死の外科医 (ページ22)

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＊二十一霊＊～たった一つのノック音～ページ22

ロー「てめェは無防備すぎるんだよ、おれは男だ」

A「…それが、何よ…」

ロー「女が男に、こんな格好で襲われてんだ……することといえば一つだろ？」

A「…？」

ロー「…知らねェんだったら、教えてやるよ…」ﾆﾔｯ

そう言い、トラさんは妖しく笑みを見せた次の瞬間私とトラさんの唇が重なった。

A「………………んっ！？んん…！」

初めてのことに頭がついていかず、ただ顔が熱くなるばかりだった。

A「んっ…！やっ…！トラ……んんっ！」

喋りたくても思うように喋れず、息苦しさに頭がボーっとする。
暫くして、トラさんがゆっくりと口を離し解放された私は酸素を取り込む。

A「ケホッケホッ…！ハア…ハア…」

あまりの息苦しさに、涙を滲ませ私は咳き込んだ。

ロー「……ダウンするにはまだ早いぜ？」

ニヤリと笑みをしたトラさんの行動に、私は目を疑った。

A「……ぇ…？」

今日、私が着ている服はワンピースではなく、白いブラウスにジーンズだ。
ブラウスのボタンを器用に外していくトラさんに、私は恐怖を覚えた。

A「い、いやぁ…！やめて…っ、お願い…！やだ、やだぁ…！」

私の知らないトラさんに、ジワリと涙を浮かべ嫌がる。

「誰か、誰か助けて!!」

心の底から、そう強く思ったとき

コンコンコン

A「！！」

廊下に続く方から、ドアをノックする音が響いた。
廊下から「ご主人～？」という、森の精の声が聞こえる。

A「森の…精…っ」

そう呟くように彼女を呼ぶと、トラさんは私の上から降りた。

私はトラさんを思いきり睨みつけながら

A「…何、してるのよ…貴方は…」

怒りを露(あら)わにし、声を低くして言った。

ロー「……お前、もしかして初めてだったのか？」

A「！そ、そんな訳ないじゃない！！私はそれを聞きたいんじゃないの、何であんな真似したのって聞いたの！！」

私は怒鳴り散らし言うと、彼は黙ってしまった。

何も言わなくなり、それに対しての文句を言おうとした。

その時…トラさんが、この言葉を言ってきた。

その言葉は私の…憶えのない記憶を、呼び起こした。