82Pa ページ40
爆｢手、離せや…？｣
フラリと私に近付き、手を伸ばす勝己。
思わずその手を取りそうになるが、轟君にはたかれる。
爆｢っテメエ！！！｣
轟｢爆豪が手放そうとしてんだろうが｣
爆｢！！｣
轟｢なら俺が貰う。
それでAにはヒーローになってもらう。｣
有名人二人が校門前でこんなことをしていれば当然目立つわけで。
周りはザワザワとこっちを見ている。
爆｢……このために、朝何があったか聞いてきたんかよ｣
轟｢そうだ｣
爆｢っ！！
ならAは！？テメーはどうなんだよ！？｣
今にも泣きそうな勝己は私に向かって叫ぶ。
…泣かないで
そう言って撫でてあげたいが、今の私には出来ない
｢…………悩んでるよ
ヒーローか、勝己か｣
爆｢！！！｣
多分勝己は、絶対に自分を選ぶと信じて疑わなかったんだと思う。
私も、そう思ってたし。
でも、想像以上に私はヒーローになりたかったらしい。
｢…雄英に来て変わったの。
個性を怖がられなくなったし、ヴィラン向けだとも言われなくなった。
それに、No.2にヒーローになれるって言ってもらった。｣
轟｢…｣
｢だから、そう簡単にヒーロー諦めたくない｣
私の考えを言い放って前を見る。
勝己は大きく目を見開き、裏切られた、とでもいうような顔をしていた。
爆｢そう………かよ｣
涙を一粒ぽとりと地面に落とし、勝己は静かに背を向け帰ってしまった。
胸が苦しい。
勝己の姿が見えなくなってから、私もその場にしゃがみ込んで泣いた。
・
轟｢…落ち着いたか？｣
｢大丈夫、ありがと｣
轟君のお家にお邪魔して、飲み物を出してもらった。
幸い家には誰もいなかったらしく、泣き顔は見られずに済んだ。
轟｢Aがあんなにハッキリ言えるとは思ってなかった｣
｢うん、私もビックリ｣
へらっと笑ってみせる。
心はズタボロだけど、笑っていなきゃ潰れそう
そんな私を見て轟君は少し困った顔をした。
轟｢まぁ、こう仕向けちまったのは俺だけどよ…
本当によかったのか？｣
｢……うん｣
この行動が正しかったのか正しくなかったのかなんて分からないが、
ヒーローに心残りを抱いたまま生きるよりはいい
轟｢泊まってくか？｣
｢ううん、平気。｣
轟｢……駄目だ。泊まってけ。｣
そう言って涙を拭われた。
…あれ、私また泣いてたのか。
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奏 - 続きがめちゃくちゃ気になります！！更新楽しみにしてますね！！ (2019年12月25日 14時) (
レス) id: 9ca77f8e1a (このIDを非表示/違反報告)
RIN - エンデヴァーの好物は柏餅じゃなくて葛餅だと思いますよ？ (2019年6月25日 22時) (レス) id: ebf037b094 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - キタアアアア！(( このお話大好きで、更新ずっと待ってました！ありがとうございます。これからも頑張ってください！応援してます (2019年5月4日 1時) (レス) id: a8c49a3c67 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - めっちゃ好みっす…続き待ってます… (2019年4月1日 2時) (レス) id: c2c283d19d (このIDを非表示/違反報告)
くろまめこ - あっ。勿体無い、と言うかなんというか、私は続きを待っています。無理はしないで欲しいですが、更新して欲しいです。頑張ってください。 (2019年3月21日 11時) (レス) id: f45f628266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこくらげ | 作成日時：2018年2月6日 22時
