80Pa ページ38
｢足りない…｣
昼休み、ミッドナイトは職員室に戻ったため教室には1人。
いつもは食堂に行ってA組に混ぜてもらうが、食欲なんてものは微塵もない。
それもこれもすべて勝己が原因
職場体験で会えなかったのに加えて大喧嘩。
お陰で勝己不足ったらありゃしない。
今はスマホに入ってる勝己の写真を見て1人で恋しくなることしか出来ないのだ。
｢……ヒーロー、諦めるしかないのかな｣
ヒーローになることと勝己の存在を秤にかければ、圧倒的に勝己の存在が大きい。
でも、そう簡単に諦められる夢ではない。
ヴィラン向けの個性だと言われつつも、心のどこかではずっとヒーローに憧れていた。
｢エンデヴァーに…ヒーローになれるって言ってもらったんだもん……｣
机に突っ伏して1人涙を流す。
どうすればいいか分からない。
ガラッ
｢！｣
すると運悪く自分の背中側の扉が開いた。
まぁどうせミッドナイトとだろうと顔は上げず、泣き顔を隠す。
コツコツと私に近づく足音。
…あれ、ミッドナイトじゃない。
轟｢……おい｣
｢！！｣
私の横でその音は止み、轟君の声がした。
待って待って、今泣いてるから待って！！
そんな私の願いは届かず、肩を揺すられる。
轟｢寝たフリすんな。｣
｢…いま、顔見られたくないの｣
轟｢いいから、顔上げろ。｣
意外と強引な轟君。
無理矢理顔を上げさせられた。
｢……なに、むぐっ｣
轟｢飯食ってねぇだろ。｣
顔を上げたと同時に口に突っ込まれるサンドイッチ
…あ、おいしい。
｢ありが、とう｣
轟｢おう。まだあるぞ。｣
｢……よくここに来れたね｣
轟｢ああ、Ａ組は特別科のこと知ってるからな。
警備員の人が通してくれた。｣
｢そっか｣
轟君とは特になにかあったワケではないが、何だか少し気まずい。
何を話していいかわからず、ひたすらサンドイッチにかぶりつく。
横からの轟君の目線が少し痛いけど。
轟｢俺がここに来た理由は｣
｢うん｣
轟｢Aを掻っ攫いに来た。｣
｢！？、んぐっ！｣
あまりの衝撃にサンドイッチを少し喉に詰まらせる。
当の本人は涼しい顔をしていた。
轟｢爆豪に酷いことされたら俺が掻っ攫うってあらかじめ言ってあったしな。｣
｢……え、轟君、知って…？｣
轟｢全部知ってる。
だから、今日から俺が爆豪の代わりだ。｣
そう言って優しく抱きしめられた。
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奏 - 続きがめちゃくちゃ気になります！！更新楽しみにしてますね！！ (2019年12月25日 14時) (
レス) id: 9ca77f8e1a (このIDを非表示/違反報告)
RIN - エンデヴァーの好物は柏餅じゃなくて葛餅だと思いますよ？ (2019年6月25日 22時) (レス) id: ebf037b094 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - キタアアアア！(( このお話大好きで、更新ずっと待ってました！ありがとうございます。これからも頑張ってください！応援してます (2019年5月4日 1時) (レス) id: a8c49a3c67 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - めっちゃ好みっす…続き待ってます… (2019年4月1日 2時) (レス) id: c2c283d19d (このIDを非表示/違反報告)
くろまめこ - あっ。勿体無い、と言うかなんというか、私は続きを待っています。無理はしないで欲しいですが、更新して欲しいです。頑張ってください。 (2019年3月21日 11時) (レス) id: f45f628266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこくらげ | 作成日時：2018年2月6日 22時
