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12 隣同士の特権 ページ12

- You -






大きな苺パフェを食べて、ゾンビ映画を見て、オッパたちに告白したその日の夜は、自分が言ったこととオッパの悲しそうな顔を思い出して後悔して、全然眠ることが出来なかった。








おかげで朝にスビニを送り出すつもりだったのに、寝てしまっていて出来なかった。









オッパたち、何してるかな。








ソクジニオッパは塾で勉強?
ホソギオッパは事務所でダンスの練習?








私の好きな人は、何してるかな。









やらなきゃいけないことをしてる?友達と遊びに行ってるかな。それとも好きな人といる?そもそも好きな人いるの?







気分転換にベランダに出たのに、こんなことを考えている自分にうんざりだ。
絶対絶対、私のことを好きにならないから無駄なのに。









?「なにしてんのー?」








隣の家の窓から顔を出して笑うのは、昨日私が悲しい顔にさせてしまった、ソクジニオッパだ。









『オッパ…』

JN「悩みごと?オッパが聞いてあげようか?」

『昨日私、傷つけたよね…ごめんなさい、』








傷つけたのは、私なのに。
なんで泣きそうになってるんだろう。俯いてる顔を上げられない。オッパの顔が見れない。









JN「確かに、傷ついたけど」

『…』

JN「でもさ、Aは何も悪くないじゃん」

『…』

JN「僕が勝手にAを好きになって、振られて、まだ好きなだけ」

『っ、』

JN「普通の恋じゃん、誰も悪くないよ」








こんなに私のこと好いてくれるオッパのことを好きになれたらどれだけ幸せだっただろう。

そんなことを考えてしまうのだから、私はとことん酷い女だ。









JN「僕もう塾行かなきゃなんだけどさあ、」

『うん、がんばってっ』

JN「あはっ、そうじゃなくて。昨日のこと、何も気にしないでいいからね。今まで通り、ただのオッパとして接して?僕はさ、Aが…」

『私がオッパに助けてって言ったら絶対助けるよってまた言うつもり?』

JN「よくわかってんじゃん。いつでも悩み相談でも何でも受けてあげるから。あ、もちろん恋愛も!誰より先に僕に助けてって言うんだよ?」

『小さい頃から何回言われたと思ってんの、忘れるわけないよ!ありがとうオッパ!』








私は再度、勉強がんばれ!と言い、笑って手を振った。オッパも笑って私に振り返してくれた。









JN「あーーますます僕のものにしたい」









窓を閉めた後の呟きなど当然知る由もなく。

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作者名:海月 | 作成日時:2019年7月8日 22時

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