欲しかった

初めてに頼った ページ10

フェンスの向こうにはたくさんの生徒がみえた


そして先輩の視線の先には




雪と大貴と涼介がいた



いつもだよ。

無視されんの分かってあそこで待って

馬鹿みたいにやさしんだ



その優しさを無視する私は


最低だ





貴「なんでまってんの…。」





不意に漏らした声が聞こえていたのか





男「君を好きだからじゃないの？」

　



そんなこと言った


私は笑ってしまった。




貴「私を好き？ありえないから。

　 どうせ四人で帰っても私の居場所なんかないのよ

　 三人はいつも私の前を楽しそうに歩くの

　 私なんか必要ないでしょ？


　 邪魔でしょ。」




笑いながらいう私に彼は





男「ねぇ。生徒会に入らない？」



意味の分からないことを言ってきた






貴「はぁ？いきなりないってんの？


　 入るわけないでs「なってあげるよ」…なにに？」




男「君の居場所になってあげるよ」


貴「え？」






居場所…。

それは私がこの世で最も欲しい物



誰かじゃない


自分を見てほしい。


自分をみてくれる居場所がほしい




先輩の目は本気で

だからか私は言ってしまった




貴「おねがぃ……します……」





私が初めて他の誰かに頼った日だった

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