先生はピエロ、私達は能力者！？【小説】

第12話『爆弾【冴木祐司】』 ページ12

「_______僕をころして下さい。君達が、君たち自身で」



静まりかえった教室に、その言葉は落とされた。


一瞬の沈黙が、教室を支配する。


恐らく今落とされた言葉の意味がよく理解できていないのだろう。
俺だって、驚いて目を見開いた。


だがその沈黙も束の間。



「「「「えぇぇええええええ！？」」」」



クラス全体に、大袈裟すぎとも取れる驚愕の声が響く。


まぁ、それは確かに当たり前とも言えた。
この先生はそれだけの爆弾を落としたのだ。よりにもよって、０組の俺達に。



……俺たちは普段何気ない平和を過ごしているだけあって、殺戮とした世界には何の接点も無い。

だからこそ俺達は、一生関係の無い世界だと割り切っていたんだ。


そんなのは、その手のプロがやるものなのだと、現実逃避をしていたのだ。


淡白かもしれないが、それが人間。

誰だって自分は可愛い。


___俺達に爆弾を落とした張本人ソイツは、なにも言わずこちらを見ていた。
何を考えてるのか分からないよえな仮面を被って。


その事に少し憤りと疑問を感じた俺は、立ち上がって手を上げながら質問をした。



「……何で、その役目は俺達がやらなきゃいけないんですか」

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