先生はピエロ、私達は能力者！？【小説】

第2話『新しい生活。新しい自分。【光橋　響也】』 ページ2

学校の庭てきなところで寝っ転がる。
青くて綺麗な空を眺め、目を閉じる。

俺は今日から0組の生徒になる、光橋響也だ。
0組の説明は省く。
簡単に言えば、成績が悪かったり、問題がある生徒を集めたダメダメクラス。
俺はそのクラスの一人になった。

「・・・ハァ。」

口から溜息が漏れる。
正直クラスとか、差別とか、ダメダメとか、そんなこと一切気にしない。興味ない。
それでも、何かイヤだ。

でも、0組には少しだが、期待していた。
普通とは違う、何かが始まる予感がした。
それに、自分を変えるチャンスかもしれない。
0組で新しい生活を始めると同時に、新しい自分を見つける。
それがちょっとした期待だった。

「・・・・・・ん？」

何かの気配がした。
それと同時に、『がしゃん』といった音が聞こえた。
起き上がりそちらを見てみると、ニヤニヤとこちらを見る生徒がいた。

「・・・何だよ。」

「お前、0組の分際で何だよはないだろ。」

「頭いかれてるんでしょ。0組だし。」

「そうだな！アハハハ・・・。」

あぁ、早速きたよ。0組を差別するやつ。

「ここに鍵かけてやったからな！お前はもう出れねーよー！！」

こいつら、今すぐにぶっ飛ばしてぇ。
それで殴った後にああしてこうして・・・。
おっと、我慢我慢。ここで殴ったらあの頃に逆戻りだ。

「せいぜい脱出頑張れよー！」

そう言って鍵を持ったまま去っていく。
どうやら、門というか・・・なんかそんな感じのやつに鍵をかけたらしい。

「あー、面倒くさいな・・・。」

そう呟きながら鍵がかかってるところに行く。
ポケットからクリップを出すと、伸ばして鍵穴に差し込む。
差し込んで2秒後、ガチャンと、鍵が開く音がした。

「俺にかかればこんな鍵、大したことねーよ。」

そのまま0組へ向かう。
そろそろいかなければいけない時間だった。

(自分を変える、か。)

そんなことを考えながら歩く。

太陽が異常なほど、眩しく感じた。

第3話 『殴り合い？人助け？ 【南雲 桜花】』→←第1話『終わりと共に絶望を【樋口由奈】』

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