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彼は、その端麗な容姿から、私よりも渋谷や新宿に慣れてそうな雰囲気があるけれど、どうにもそうではないらしい。
先ほど乗り換えに降りた駅では、キョロキョロと辺りを見回しながら、周りの人にいちいち道を空けていて、如何にも駅を歩くのに慣れていませんという感じだった。
そうか。さっきから関西弁だったし、引っ越してきたばかりなのかもしれない。
どちらにせよ、会って数分足らずで聞ける事情ではないけれど。
「……はあ……なんか今日、最高にカッコ悪いわ……」
「え?」
「ふ、普段はな、ちゃんと前日に
でも昨日は……ちょっと疲れてしもて。」
「ああ。私なんて、調べても迷いますよ。ちょっとアンラッキーだっただけですって。
そのぶん、試合でいいことありますよ、きっと。」
「……自分、励ますの上手いな」
「い、いえ。なんか、その、うまく言えないですけど、笑ってた方がいいなと思って。その……」
「あっ、……白石や。白石蔵ノ介。学生証、名前くらい見たやろ?」
「いや、ほんとに見てないんですって。白石さん、うん、いいですね。白石さんって感じですよね」
「はは、何やねんそれ」
「あ、ほら。笑った。」
「せやなぁ。……君は?」
「ああ、赤咲 Aです。」
「赤咲さんね。ええやん。自分も、名前負けしてへんで」
「それどういう意味ですか?」
やっと盛り上がってきた会話に水を差したのは、間もなく〜と次の駅を告げる無機質なアナウンスだった。予備校が密集する、私の降車駅だ。
「あ……次、私、降りますね。」
「お、おお」
プシュー、という音と共に電車が減速し、やがて止まり、扉が開く。
「白石さんは、このまま乗っていれば着きますから。今度は血迷って降りたらダメですよ」
「はは、わかったわかった。……本真にありがとうな。自分がいて助かった」
「いえ。」
「今夜、連絡するから」
「、わかりました」
それを言い切るか言い切らないかのところで、扉が閉まった。
―――あんなイケメンに、『今夜連絡する』って。
幾ら模試が憂鬱だからって、現実逃避も大概にしたほうがいい。
そう思ったけど、改札を潜って携帯を確認すると、確かにLINE上には見慣れないアカウントが登録されていて。
如実に、数分前までのことが夢じゃないと物語っていたのだった。
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美音(プロフ) - リューヌさん» 笑顔動画でもこちらでもありがとうございます！ 応えられるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします！ (2016年12月6日 13時) (
レス) id: 8effde5d90 (このIDを非表示/違反報告)
リューヌ(プロフ) - 凄く面白かったです！ 更新頑張ってください！応援してます！ 後、某笑顔動画の小説も読ませていただいてます！ どちらも頑張ってください！！ (2016年12月5日 18時) (レス) id: d26bccd53e (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます。そういっていただけてとても嬉しいです、頑張りますヽ(*＾ω＾*)ﾉ (2016年11月30日 21時) (レス) id: 8effde5d90 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてますね(*´-`*) (2016年11月30日 5時) (レス) id: c3991824f1 (このIDを非表示/違反報告)
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