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「じゃあ、やっぱり……あ、今度は私が質問いいですか?」
「おん、もちろんええよ」
「割と、踏み込んだ話題かもしれないんですけど」
「ウェルカムやで」
俺がそう言うと、赤咲さんは仕切り直すようにアールグレイを一口含む。
やがて一拍置いて、
「白石さんはやっぱり、関西出身、ですよね?」
「ああー、せやで。なんてったってこんなコテコテの関西弁やもんなぁ。……イヤか?」
「? いえ、全く。
寧ろ話しやすいですよ。初めて会った時だって……私、普段は知らない人とあんなに話せません」
「――ホンマ?」
「はい。
関西弁って、外国人の方が日本で道を訊くとき、話を聞いてもらえるよう使うって聞いたことがあるくらいですからね。
……そんなこと抜きにして、白石さんが良い人だからかもしれませんけど」
「……自分……」
一瞬、言葉が出なくなる。
――その言葉が、俺の中でどれだけ重要な意味を持っているか。
「いつごろ引っ越して来られたんですか?」
「半年前」
「……ということは、高校のために……?」
「ん〜……せやな。」
「ご家族は」
「ううん、ひとりで。学校の寮にな。」
今度は、目を皿みたいに見開く。その表情で、次は何て言うやろか。
大変だね、とかが無難やんな。
同情が欲しいわけではないんやけど、今はそれさえも嬉しいかもしれん。けど、なんか……
「すごい、ですね」
「――すごい?」
「私、想像もできません。家族と離れて、慣れない場所でひとりで暮らすなんて。」
「そ、そうか? そんなでもないで。
良い寮に住めてるのも何不自由ないのも、何から何まで親のおかげや」
「それでも、白石さんが頑張っていることは変わらないじゃないですか」
「……え、」
また、上手く言葉が出てこない。
なんや、俺、本真にこんな不器用やったか?
「わかったような口聞いてすみません。
でも、高校生でひとり上京して、学校に通って部活もやるって、どんなに協力があってもそう簡単にできることじゃないと思うんです。白石さん、すごくしっかり者で頑張ってるんだろうなって……」
「―――、」
「それに、中学の友達とかにも、すぐには会えないし……」
……中学の、友達。共に戦った、仲間。
金ちゃん、財前、健ちゃん、師範、千歳、小春、ユウジ……――
前は毎日会っとったのに、今はもう、ずいぶん遠くにいる。
不意に、しかしとても優しく、自分の一番弱いところを衝かれた。
*
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美音(プロフ) - リューヌさん» 笑顔動画でもこちらでもありがとうございます！ 応えられるよう頑張りますので、よろしくお願いいたします！ (2016年12月6日 13時) (
レス) id: 8effde5d90 (このIDを非表示/違反報告)
リューヌ(プロフ) - 凄く面白かったです！ 更新頑張ってください！応援してます！ 後、某笑顔動画の小説も読ませていただいてます！ どちらも頑張ってください！！ (2016年12月5日 18時) (レス) id: d26bccd53e (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます。そういっていただけてとても嬉しいです、頑張りますヽ(*＾ω＾*)ﾉ (2016年11月30日 21時) (レス) id: 8effde5d90 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 面白いです！更新楽しみにしてますね(*´-`*) (2016年11月30日 5時) (レス) id: c3991824f1 (このIDを非表示/違反報告)
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