＊どりーむどーむ＊

ライバル 今宮健太(嫉妬) ページ31

今宮side




「おーい、なっちゃーん！！」


『はーい！』




あーあ、また始まった



1日に30回くらい聞くこの会話




松「トスあげてー！」


『了解です！いつものですよね？』



普通なら、女子がグランドの上に立って選手をサポートするのはあり得ないんだけど



彼女は特別。と、いうか何でも出来る凄腕トレーナー



前監督の秋山さんが彼女を見つけてきたのだ



最初はみんな戸惑ってたけど、今では………




内「なっちゃん、試合後マッサージ頼めるー？」



柳「あ、なっちゃん！バッティングのフォームのことなんじゃけど！」



摂「なつー、いつものミックスジュース」




終いにはあの、摂津さんまで！


ここ、いろんな意味でライバル多すぎ！笑




まぁ、俺たちはこんな感じにいっぺんに彼女にお願いしてしまう




でも、彼女は…………



『内川さん、了解です！ギータさん、先にトレーニングルームに行っててください！摂津さん、後でブルペンに持っていきますー！』




決して無理とは言わない。てか、聞いたことがない



あ、彼女が歩いてるところもあんまり見ないな





俺も色々頼んでみたいけど、これ以上働かせていいのかと迷ってしまい、結局何も頼まない



『みや？なんかあったの？』


今「へ？あ、いやなんも………」


彼女は俺と同い年だから、タメ口。他のみんなと俺との差がつくのは、これくらい


『んー、ならいいんだけどさ。最近ぼーっとしてること多いよ？』


今「え、マジで？」


『うん、ケガしやすくなるから気をつけて』



よく見てくれてんな。期待すっぞ、おい



今「ありがとな、な……柳「なっちゃーん、まだー？」



ギュッ


『ひゃっ！ギ、ギータさん！』////


彼女の後ろからにゅっと出てきたギータさん




はぁー、1番のライバルはこの人か？


今「ギータさん、俺、手加減しないっすよ？」


柳「俺やってそんなんしないし。俺のモットー忘れたんか？」




”全力”、か





まだギータさんの腕の中にいる彼女の頭の上には、ハテナマークがいっぱい



『あ、あのー………？』






今はまだ、そのままでいいよ




でもいつかは気づいてもらうからね。この会話の意味を





必ず攫いに行くから、それまで待ってて？笑







Fin







テーマは嫉妬だったのに、変な感じになりましたね(^^;;

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