アドバイスの時間 ページ10
〜速水side〜
『………まぁ、こんなところな?』
全てを話した後にAは自嘲した
こうやってたまにだけど自嘲する。もしかしたら、コレのせいなのかもしれない
「でも、それだけ好きだったんでしょ?」
『今となってはなんでそこまで……って言うほどにね。何をやっていてもあの馬鹿のことを想っては胸が苦しくなってた』
「今でも好きなの?」
そうやって矢田が聞いた
『まさか…それはないよ』
「千葉でしょ」
間髪入れずに私は言った。言わないとAがずっと千葉への想いから背けてしまうと思ったから
「今は千葉のことが好きなんでしょ」
『……私ね怖いんだよ。また大事な人を失わないかって
あれから、あの馬鹿とは連絡なんかしてない。絶縁状態になっちゃってさ…………
龍と付き合って別れたら二の舞になってもう一生話せないって思うとどうしても怖いんだ
この世に永遠なんてない事ぐらい分かってる。……でも嫌なんだ。それだけ龍が大切な人なんだよ』
私の目を見て逃げられないと悟ったAは素直に言った
「Aさん、先生からアドバイスです」
そう言って現れたのは殺せんせー……いつからいたのよ
「こ、殺せんせーいつからいたの?」
「Aさんが自嘲してたことろからです」
そう言うと殺せんせーは「さて」と前置きしてAに話し始めた
「Aさん、君の性格です。人に対する甘え方が分からない。だから、無意識に人から1歩引いて接してしまう
本当に君を大切に想っている人なら決して拒否はしません。もし、拒否したのならその人との関係はそこまでだったのです
ここに居る仲間は決して君を拒否しない。甘えてください。ここに居る女子でも先生でもいい。喜んで受け入れますよ
千葉くんだって同じです。きっと彼ならその温かい心で君を包み込んでくれますよ」
あの射撃バカに温かい心なんてあるのだろうか?もしかしたらAにしか見せない千葉の姿があるのかもしれない
「もちろん、今すぐにとは言いません。ゆっくりで大丈夫ですよ」
そう殺せんせーは付け足した
『…………じゃあ、お言葉に甘えて殺せんせーに1つ………死んでもらおうかな?』
そう言ってAは殺せんせーに銃を向けた
「にゅ、にゅやーーーー!!それとこれは話が別です!!」
それを見た女子が参加していく
……3年E組は暗殺教室、始業のベルは明日もなる……か
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作者名:ルチル | 作成日時:2016年6月27日 22時