【WT】気ままな彼女の自由な日常2 (ページ14)

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気持ち悪がられるかな、自業自得だって笑われるかな、
最悪ボーダーにいられなくなっても、またあの生活に戻ればお金には困らない。貯金もあるしね。

でも待って、やばい。なんか泣きそう。
影浦が何も言わないこの時間が無限に続くんじゃないかってくらい長く感じる。

早く、何かを言って欲しい。

影浦「どこのどいつだ。」

『え』

影浦「オメェを襲おうとしたクズ野郎はどこのどいつだっつってんだよ。」

『いやいや、顔怖いよ。気にしてないって言ってんじゃん。影浦が怒ることないよ。
他にも…さ、ほら、思うことあるでしょ。』

影浦「他ァ？あー、体調は大丈夫なんか。」

『だい、じょうぶだけど…』

アレ、思ってた反応と違うな。もっとこう、汚れた私をゴミを見るような目で見てくると思ったんだけど。

影浦「俺のことなんだと思ってんだ。

…Aがどんな風に生きてきたとか、いまさら関係ねぇだろうが。」

『そう…、かな。』

影浦「とりあえず、オメェはもう広報の仕事受けんな。」

『今回が特殊なだけで、うちの隊には来ないでしょ〜。影浦んところと同じで。』

影浦「それもそうか。」

いつの間に降ろされていたのか、マスクのない影浦の口元は、緩やかに弧を描いていた。
その姿からは、いつもの威圧感は微塵もなくて思わず見惚れてしまった。

『影浦は、彼女とか作らないの？』

影浦「あ？んだよいきなり。」

『んや、気になって。しようよ、恋バナ。』

影浦「いらねぇよ、めんどくせぇ。」

『言うと思ったけど。

影浦はさぁ、優しいんだから、その威圧感のある見た目とファーストインパクトの壁を乗り越えたら結構モテると思うんだよね。』

影浦「ウルセェ。…そう言うAはどうなんだよ。」

『私？私もいいかな、ワンナイト以外は。』

影浦「お前…。」

『ジョーダンだって。』

影浦「そーいや、お前荒船のこと好きなんか。」

『違うよ。昔に会ったことがあるってだけ。遼とは違って、1回だけね。』

影浦「へぇ。」

『影浦に彼女かぁ。ぜんっぜん想像できないけど、影浦と付き合える女の子は幸せ者だね。』

影浦「…そーかよ。」

私には優しすぎるけどね。