【WT】青春まったなし！！！ (ページ10)

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最難関を知れページ10

烏丸はともかく、辻が姫坂のことを好意的な目で見ているのは誰もが知る事実だった。
なぜ本人の耳には届いていないのだろうか不思議なくらいだ。烏丸はまだしも。

その他、気になるという感情を入れれば姫坂に意識を持っていかれている人物は本部には結構いる。

彼らの最大にして最強の敵。それは鈴鳴第一の、来馬だった。
物腰柔らかな彼の魅力に、姫坂もぞっこんなのだ。
ちなみに弓場は第一の関門である。

彼らは弓場・来馬の2大関門を乗り越えなければならない。

『あ！！来馬さん！』

来馬「ヒメちゃんどうかしたの？」

『ううん、来馬さん見えたから。』

来馬「いつも元気だね。」

『ねぇねぇ来馬さん、また今度鈴鳴支部に行ってもいいですか？』

来馬「もちろんいいよ。
もうすぐランク戦もひと段落着くし、鋼に迎えに行かせようか。」

『やったぁ！』

じゃあまたね、と颯爽と去っていく来馬はどんなに忙しくても姫坂の相手をしてくれるのだ。
こんなの好きになるに決まってる！らしい。

烏丸「ヒメさん、今の来馬さんですか。」

『京介、そうだよ。また今度鈴鳴行くことになったの。
楽しみ〜！』

烏丸「玉狛には来ないんすか。」

『え、だって用事ないし。』

烏丸「ヒュースも修もいますよ。」

『そうだね。』

烏丸「今日の晩飯当番小南先輩ですよ。」

『そうなんだ。』

烏丸「……。はぁ。」

『なんでため息つくの！？』

まだ辻の方が一歩リード。ほぼ犬飼のおかげ。

彼らの唯一の救いは、姫坂が恋愛というものをまだしたことがないと公言していること。
しかし同時に、これからも好きになる人は出来ないと思うとも言っているのを、忘れてらならない。