初披露：予行練習 ページ46
今日は思い切ってカミングアウトをしようと思う。相手は蔵内先輩と羽矢さん。
羽矢さんにトレーニングルームも準備してもらった。
蔵内「それで、見せたいことってなんだ？」
『待っててください…。』
両手からバイパーとメテオラを浮かばせる。
玲ちゃんから教えてもらった、ふたつをこねて混ぜる感覚…。
蔵内「(なるほど、トマホークか…。)
いつの間に使えるように…。」
ねりねりすること10秒足らず。
『トマホーク！』
目の前に設定していた的へと一直線へ向かう。
シールドを避けるように広がり、後ろや横から的へと当たり炸裂する。
『どうですか！』
蔵内「驚いた、合成弾を使えるようになっていたのか。」
『はい！みんなに内緒で猛特訓しました。
本当は、ランク戦で初披露にしようかと思ったんですけど、さすがに蔵内先輩にはお見せしておこうと思って。」
蔵内「出水に教えてもらったのか？」
『いえ、教えてもらったのは玲ちゃんです。
まぁ出水には練習に付き合ってもらったんですけど。
これで、私たちがやれること、増えましたかね？』
蔵内「そうだな…、ヒメはどう思う？
俺のハウンドやサラマンダー、ヒメのバイパーやトマホークを組み合わせるとどんな戦いができる？」
『そうですね…、やっぱり援護がメインになるでしょうか。
合成弾はまだ時間がかかりますし、王子先輩やカシオの前へ誘導するか、敵の陣に穴を開けるか…。』
蔵内「よし、じゃあ次はその線でいってみるか。
次の相手は…」
『玉狛第二と、生駒隊ですね。』
蔵内「玉狛…、ワイヤー陣の外から炙り出すか…。」
『私も色々考えてみますね。』
合成弾デビューまで、あと少し。
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作者名：通りすがりのいぬ | 作成日時：2022年2月20日 15時
