【WT】青春まったなし！！！ (ページ42)

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樫尾「ヒメさん！あそこでの援護、助かりました！」

『危なかったけどね、間に合ってよかった。』

樫尾「いえ、十分です！」

ランク戦の振り返りをしている2人を、とても微笑ましく見守る王子。

蔵内「嬉しそうだな。」

王子「まぁ、試合にも勝てたしね。」

蔵内「別に理由があるのか？」

王子「いや、うちの子たちが仲良くなってくれてよかったと思ってたんだよ。

昔はよく作戦で喧嘩していたからね、2人は。」

あの頃を思い出して、思わず笑みがこぼれてしまう。
それは蔵内も同じなようで、2人してまるで保護者のように姫坂と樫尾の会話に耳を傾ける。

蔵内「確かに。樫尾はあの頃とあまり変わらないけど、ヒメはだいぶ丸くなったな。」

王子「何が原因なんだろうね？」

今の王子隊の形になって、安定して上位に入れるようになるまで、それなりに壁を越えてきた。
その中で姫坂を変えたものといえば

蔵内「…時間と仲間、だろうな。」

王子「間違いないね。」

王子隊だけではない、先輩や後輩との交流は確実に姫坂に影響を与えていた。
それでも、やはり王子隊への入隊が1番姫坂の角を削っているのだが。

『でも、さすがに踏み込みすぎだね。
私の援護が間に合わなかったら、カシオ落ちてたよ。』

樫尾「ウ゛…、それはそうですけど…。」

『ふふん、カシオもまだまだだね。

私の援護にまわってくれてもいいんだよ。』

樫尾「それは嫌です！」

『え、』

樫尾「俺はもうヒメさんを守れるくらい強くなりましたから！」

『王子先輩！カシオが生意気言ってきます！』

王子「ヒメは、相変わらずだね。」