5話 雑用と若造 ページ7
おっちゃんと駄弁りながら、おやつの海軍煎餅を食べる。
バリバリと二人で煎餅を食ってると不意におっちゃんが私に訪ねてきた。
「兄ちゃん、雑用歴何年だ?」
『7年』
「長ェな、何歳だ?」
『18才だよ、おっちゃんは?』
「47」
『おっちゃんはやっぱおっちゃんなんだね』
「職場じゃあまだ若ぇほうだ」
47で若いとかどんな職場だ。
*海軍です。
サラリーマンってそんなに年いってる人多いのか?あぁ、小さい会社だから人員少ないのか。*海軍本部です。
しかも若いっておっちゃん下っ端か。
そう思うと下っ端で頑張ってるおっちゃんが可哀想に思えてきた。
*海軍大将です。
『おっちゃん苦労してんだね…』
「何か勘違いしてない??まぁ…うんいいや。なぁ兄ちゃん俺の書類仕事代わりにやってくんない??」
『やだ(即)』
「冷てぇな、うまいもん食えるぞ?」
『嫌だ。海軍で雑用してるのは、さっき話してた食堂のおばちゃんへの恩返しだし。自分のすべきことは自分でしないとダメ人間になっちゃうよ?』
「同情してくれねえのか、ドライだな」
『体温は高いほうなんだけど』
「そういう意味じゃねぇんたが」
あぁ性格の話ね、私ドライではないと思うけど。温かすぎて氷の心も溶かしちゃタイプの人だけど?
『…おっちゃん体温冷たいね…って冷たすぎじゃない!?もうこの世にはいない系!?』
興味本位でおっちゃんの手に触るとそりゃあもう氷みたいに冷えきってて、普通に驚いてしまった。
「あぁ俺能力者だからな。ヒエヒエの実の氷結人間」
『つまり夏は快適、冬もそれほど寒くなくて快適ってことね』←
「…ポジティブだな、兄ちゃん。ますます部下にほしくなってきた」
『いーやーだ、でもサボりでまたここに来るとき話相手してあげるよ』
「そいつぁどーも」
おっと、そろそろ晩飯の準備の時間だ。
私は立ち上がって砂を軽く払い、森のほうに体を向ける。
『またね、おっちゃん。仕事に戻るよ』
「あぁまたな。あ、ちょっと待て兄ちゃん。これお近づきの印にやるよ」
そう言って投げてきたのは、おっちゃんが着けてるヤツの色違いのアイマスク。灰色だ。
『…喜んで使わせてもらうよ、洗ってね』←
「おいおい、汚くねぇぞそれ。特注品だから洗い方は浸け置き洗いで洗いな」
『まさかの洗い方の回答』
このおっちゃんずれてんな…
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Y - アッホ大佐のモデルってスパンダム長官? (2023年1月9日 19時) (レス) @page5 id: 627083527a (このIDを非表示/違反報告)
シルノ(プロフ) - 山田の家さん» コメントありがとうございます。素晴らしい作品、身に余るお言葉です!有り難くお星様を頂戴いたします! (2020年8月21日 17時) (レス) id: 46e5298c27 (このIDを非表示/違反報告)
シルノ(プロフ) - あイカさん» コメントありがとうございます。まさかの旧字体!応援ありがとうございます!更新をお待ちください! (2020年8月21日 17時) (レス) id: 46e5298c27 (このIDを非表示/違反報告)
シルノ(プロフ) - 追憶者さん» コメントありがとうございます。最近、デリバリーサービスが流行ってますからね!ちなみにデリバリーヘルをすると、もれなく体の関節が色々な方向にまがりますよ!(笑) (2020年8月21日 17時) (レス) id: 46e5298c27 (このIDを非表示/違反報告)
山田の家 - こんな素晴らしい作品を作った貴方に星をお届け! (2020年8月20日 20時) (レス) id: 9efffd34d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シルノ | 作成日時:2020年7月28日 22時