【エリートジャック】エリート・ハイスクール・ライフ・ラブ！

11話 ページ12

体育祭当日。




これ本当に体育祭？と疑いたくなるほどオメガ高校のテンションが低い。




｢体育祭で参考書持ち込む人初めて見た……｣




体育祭やる気0です。




｢で、対戦相手は？｣




シュリくんがそう言った瞬間、私の目の前をボールの様なものが凄まじい速さで通り過ぎ、フェンスに激突してガシャンと音を立てる。




ボールでした……




｢相手がどこの高校だろうと手を抜くな！全力で試合に挑め！｣




雰囲気その他でわかるであろう、今日の対戦校のシグマ高だ。




｢本当にシグマ高呼んでるよ！｣




｢なんでしょう……この水と炎のような対決は……｣




それだと属性的なあれでこちらの勝ちですが。




｢これはシグマ高生徒会長、今日はよろしくお願いします｣




キラッキラの生徒会スマイルで副生徒会長が話しかける。




｢おたくはずいぶんやる気のない生徒が多いな｣




多いどころじゃない。




｢ハハハ、やる気あるのは生徒会長だけですから｣




｢おーっす！｣




噂をすればなんとやら、ユリアちゃん登場です。




｢オメガ高校代表相川ユリア、応援がんばりまーす！｣




｢ユリアちゃん！気合い入れた格好だね｣



ユリアちゃんは可愛らしいチアガールの衣装を来ていた。




｢でしょでしょ｣




｢ユリアちゃん可愛いね……｣




｢あ、Aちゃんも着る？｣




｢私には似合わないので大丈夫です｣




皆の目が腐る。いやまじで。ほんとに。




｢ほほー、いい気合の生徒もいるな！｣




｢ユリアちゃん、ところでこの人たちは？｣




ユリアちゃんたちの後ろに4人の男子、こんな人たちオメガ高校にいたっけ？




｢え？生徒会委員だよ。会ったことなかったっけ？｣




｢え……！？｣




あの、結構顔合わせてる私でもわかんなかった。




い、イケメン……！




｢カリスマ美容師の手にかかればかわるのです｣




｢ええ！書記の芥川くん！？｣




｢ステキ……｣




｢会計の石川くんだっていいわよ！｣




そこまで言っておいて今更ハッとなって｢私には関係ないけど｣なんて言って去っていく女子軍団。




エリートでもこういうのには興味をしめすというか、なんか意外だなぁ。




｢ユリアちゃん、みんなあの調子だけど、体育祭大丈夫？副生徒会長怪しいし……｣




｢大丈夫、大丈夫！勉強もスポーツも楽しまなくちゃ始まらないのです。｣




にっと笑うユリアちゃんは本当に可愛いです。

12話→←10話

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す