灰谷蘭は騙されない【東京卍リベンジャーズ】

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結局あの強気な姿も作り物だったんだ。


本当は泣き虫で弱々しい女だったんだ。



『蘭…もう帰っちゃうの？』




今のAはものすごい甘えたがりだった。



父さんから守るために施設に預けた母さんとは少し距離があったから


知らない人ばかりの施設では新しい生き方を教わったせいで甘えるなんて出来なかったから



甘ったれた事が嫌いなイザナには甘えられなかった。



その反動が今多分俺に来てる




ウザったくなるほど着いて回るAは可愛くて仕方ない。



「あんまり遅くまでいるとお義母さんに迷惑だろ？」



『蘭と離れたくない』


竜胆の目もあるから家に連れてくことすら出来ない


子供みたいに駄々をこねる俺だけのお姫様は俺が帰れないよう俺の膝上に座ってくる




ここで泊まると言ってしまうと奴の思う壺



心を鬼にして彼女を下ろす




玄関まで着いてきてキスをせがむが

「あら蘭くん今日は泊まってけばいいのに」


『はよ帰れクソ蘭！』

「ちょっとA！そんな事言ったら嫌われちゃうわよ！」

お義母さんが出てくるところりと変わる表情


「はは、大丈夫ですよお義母さん」



親も知らない、王も知らない


竜胆も知らないその表情は俺だけのものなので


そう、俺灰谷蘭は


もう、この女に騙されない



fin

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