サヨナラ僕の可愛い人【三途春千夜】

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マイキーに呼び出されると早速仕事の話をしてくる



「ウチの下っ端がヘマした。いずれ警察にも尻尾を捕まえられる」




「その前に、馬鹿も警察も関係者全員殺せ」






「全てはボスの仰せのままに」





「これが関係した警察側のリストだ」




ホチキスで止められた冊子に目を通す



丁寧に写真や名前、住所や趣味…事細かく調べられている






パラパラ捲ると1枚のページで手が止まる




「おいおい…なんで、なんで」









自分でも声が震えるのが分かる





声だけじゃない。足や手に力が入らず震えが止まらない








1人の女性警察官のページを開いたまま冊子を落としてしまう









知ってる


コイツの顔はよく知ってる







カラコンを疑いたくなるようなエメラルドグリーンの目



綺麗な鼻筋



ぽってりとしてる唇





学生の時から触れたくて触れたくてたまらなかったあの唇






住所も趣味も変わってない






1つ、変わってるのは






苗字。




武藤からありふれた苗字になってる








息が浅くなる。



おかしい、マイキーに呼ばれる前に摂取したはずなのに




発作のように起きる









苦しくて苦しくてマイキーの前で取り乱す






堪らず薬に手を伸ばす





アイツが…結婚？





この俺を置いて？

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