それでもそれは青かった【呪術廻戦】 (ページ5)

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五条悟ページ5

「まだ分からないのかい？彼女は君が好きなんだよ。悟」

恨めしい位にね。

そう付け足して笑う親友は

どこか吹っ切れた様な、本当に俺を恨んでる様なそんな感じ

教室の窓から見える場所で硝子の煙に咳き込みながらもケラケラ笑う女

目が合うと大きく手を振っている

「ほらね、早く自分の物にしないと」

俺が例の女を見て呆然としてる横でニヒルな笑顔の親友は小さく手を振る

「…くだらね〜。俺があんなちんちくりん好きな訳っ」

「傑ああいうの好きなのかよセンスね〜」

ゲー、と舌を出して顔を顰める

そうだ、あんなちんちくりん好きじゃない。

弱くて、すぐビービーガキみたいに泣いて、泣き顔ブスで、弱くて、ちんちくりんで、まな板で

優しくて

ちょこまか俺の周り付いて回って

小動物みたいで偶に鬱陶しくて

けど居ないと不安で

笑った顔は、まあまあ可愛くて

居眠りしてる顔も…悪くない。

頭で悪口を並べていたら次第に褒めてる事に気付いた

「そう？なら私が貰っても恨みっこなしだからね？」

特徴的な前髪を揺らして親友は立ち上がる

硝子と女の元に行って女の話に笑っている

硝子がね〜、歌姫先輩がね〜、

馬鹿みたいにデカい声のせいで教室にいる俺にまで聞こえる

楽しそうにくっちゃべってて面白くない

外を眺めていると思わず

ガタッと音を立てて立ち上がってしまう

キスした

硝子が目を離した隙に、絶対

「傑ッ！何してんだよ！！」

『わ、悟…どうしたのそんな怖い顔して』

呑気な女はいきなりの俺の登場に驚いている

「何って。別に、大したことないさ」

一触即発の雰囲気を察知した硝子。

先生に怒られないよう能天気女を連れて一目散に逃げる

俺は、別に好きじゃないし

なのに何でこんなにムキになってんだろ

ムカつくムカつく！

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「あ、A」

呼ばれて振り向くと傑が顔を近付け頭に付いていた花弁を取る

『あ、ありがと〜傑。』

「いいや大した事ないさ」

優しい傑はやることスマートだな〜

この後悟が凄い剣幕で走ってきて

大喧嘩して先生に怒られたのはまた別の話。