86*ナゾお茶会 ページ37
ほぼ部活だった5月の連休が終わるとインハイ予選が目前に迫っていた。
男女ともに練習に対する気合が入ってる。
やる気とは裏腹に、無駄に冷静で物事を客観的に見てしまっている自分が居た
｢国見ちゃん待ってるの？｣
｢ううん、男子はまだ1時間くらい掛かるし、買いたいものあるから駅前行ってくる｣
女子は体育館の都合でいつもより早く終わり、制服に着換えて仙台駅方面にお買い物。
本屋さんで参考書を買い、無印○品でボールペンと付箋、ルーズリーフなど必要な物をカゴに入れていく。
｢…あんた｣
掛けられた声に視線を動かすと斜めに真っ直ぐな前髪。
覚えてる、覚えてるよ！
えーた君とこのセッターの子！珍しい名前…
｢…白布君？｣
どうやら正解らしく、冷めた瞳はコクリと頷いてくれる。
あちらもお買い物に来ていたみたいで、CDショップにはえーた君も居るとか。
｢今日もボッチですか？｣
｢友達いないみたいな言い方やめてよ…
まぁ今日はボッチだけど。
そっちこそなんで一人？えーた君と来たんでしょ？｣
｢瀬見さんとCDショップ入ると時間掛かるんで。｣
こちらの買い物が終わってもえーた君の気配は無く、先に帰ろうとする白布君を引っ張ってお茶をして待ってる事に。
物凄〜く面倒くさそうな顔してるけど気にしない。
｢もうすぐインハイ予選だね。
あ、新作のフラペチーノおいし〜｣
｢…｣
｢一口飲む？｣
｢自分のあるんで。｣
まぁ２回しか会った事の無い私は警戒されてるよね。
えーた君に連絡したらもう少し掛かりそうだし、引き止めて悪いことしたかな？
若干の申し訳なさとフラペチーノの甘さが良いアクセント。
｢…本？｣
｢マンガだと思ってるでしょ〜？
こう見えても受験生なんで、参考書。｣
手にしていた書店の袋から取り出して見せれば、意外そうな声を漏らされている。
そうだよね、Aさん勉強出来なそうなイメージあるよね。
｢部活の進退は考えているんですか？｣
｢…県予選かな。
友達から10月の春高予選までって言われて引き止められてるけどね…｣
｢考えは人それぞれですから。｣
｢残りたくない訳じゃないよ。部活は楽しいし、最後まで残ったら達成感は得られると思う。
…うちはそこまで強くは無いから残っても勝ち進めるか微妙で、なら新体制の後進に道を譲るのもありかなぁって、セッターとしては思っちゃう。｣
ってなんでこの子に話してんだろ。
年下困らせるの良くない！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 911人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モカ(プロフ) - Neo.@ねおじゃなくてねぉ.さん» コメントありがとうございます！キュンキュンして貰えて嬉しいです♪更新頑張りますね！ (2020年1月19日 1時) (
レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
Neo.@ねおじゃなくてねぉ.(プロフ) - ホントに胸がキュンキュンします!!応援してます!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 2a7a0a653c (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - ひななさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえると嬉しいし、ヤル気も出ます！更新頑張りますね！ (2020年1月11日 2時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - 毎日毎日このお話を楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2020年1月10日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 森のいちごさん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年1月6日 12時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モカ
| 作成日時：2020年1月5日 16時
